「コインベースは米国による(非友好的な)規制環境を逆利用できている」Bitwise幹部が指摘

コインベースの事業

米暗号資産(仮想通貨)運用企業Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者(CIO)は6日、仮想通貨に非有効的な米国の規制環境が、コインベースにはむしろ優位性を与えているとの見解を示した。

特に印象的なことは、このような規制環境を利用して71億ドル(約1兆円)のリソースを保有していることと、ステーブルコインUSDCやL2のBase、国外における先物取引の提供と事業の多様化に成功していることだと指摘。

こういった優位性が非常に高い利益を維持したり、短期的に高い収益を上げたりすることをサポートするだろうと主張した。

L2とは

「レイヤー2」の略で、「2層目」のネットワークのこと。全ての取引をメインチェーンで処理すると負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。取引の一部をL2で行うことで、メインチェーンの負荷軽減や処理速度の向上を期待できる。

▶️仮想通貨用語集

この見解はXに投稿していて詳しくは説明されていないが、非友好的な規制環境とは、米証券取引委員会(SEC)がコインベースを提訴していることや、仮想通貨企業への規制を最近強化していることを指しているとみられる。

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また、コインベースが2日に公開した2024年1Q(1月から3月)の決算報告書が投稿のきっかけになった可能性もある。Xで触れている71億ドルという額は、決算報告書に記載されていた数字だ。

コインベースは1Qの決算について「非常に生産的なスタートである」と評価。そして「製品の拡大、継続的な運営規律、好調な仮想通貨市場の状況を反映したもの」であると述べている。

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米国外での事業

国家レベルの仮想通貨規制がまだ確立されていない米国でコインベースは規制の明確化にも尽力しているが、同時に国外における事業の拡大にも取り組んでいる。

昨年5月には、オフショア(海外)市場向けのデリバティブ取引所「Coinbase International Exchange」の立ち上げを発表。その後12月には、この取引所で現物(スポット)取引も提供すると明かした。

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また先月には、カナダ証券管理局(CSA)に制限付きディーラーとして正式に登録されたことを発表。コインベースは、カナダで登録された最大かつ初の国際的な仮想通貨取引所になったとしている。

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