イーサリアムL2「ZKsync」、独自トークン発行へ ガバナンスを分散化

独自トークン発行へ

暗号資産(仮想通貨)イーサリアムのL2「ZKsync」のプロジェクトは10日、新たなガバナンスの仕組み「ZK Nation」を発表した。

独自トークンを発行して、ガバナンスの分散化を促進することがZK Nationの目的。これから、トークン所有者がZKsyncのアップグレードに関する提案を行ったり、投票したりできるようにしていくと説明している。

L2とは

「レイヤー2」の略で、「2層目」のネットワークのこと。全ての取引をメインチェーンで処理すると負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。取引の一部をL2で行うことで、メインチェーンの負荷軽減や処理速度の向上を期待できる。

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ZKsyncを巡っては、以前からトークンの発行やエアドロップを期待する声が上がっていた。先月には関係筋からの情報をもとに、6月中旬にエアドロップを実施する予定があることや、トークンの総供給量は210億枚になることが報じられていた。

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一方で今回の発表は、ガバナンスの大枠を説明するだけに留めている。トークン配分や委任プロセス、貢献方法に関する詳細は今週中に改めて発表すると説明。また、ガバナンス構造については今後数週間の間に、より詳しい情報を公開するとしている。

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3つの組織を創設

ZK Nationは、今年3月にXのアカウントが作られていた。一方、初投稿は今月の10日で、その後に今回の発表を投稿している。

ZKsyncの本家のアカウントは、今回の発表の前に、ZK Nationのアカウントをフォローするように促していた。公式的には「ZK Nation」はコミュニティであると説明されている。

今後は、ZKsyncを継続的に発展させていけるようにするために新しいガバナンス体制を構築する計画。新しいガバナンス体制は以下の3つの組織で構成すると説明している。

  • ZKsync Token Assembly
  • ZKsync Guardians
  • ZKsync Security Council

この3つの中で、トークン所有者が属することになるのが1番目の「Token Assembly」。トークン所有者はZKsyncの運営で協力し、自身で提案や投票をおこなったり、投票権を委任したりできるようになる。

2つ目の「Guardians」はZKsyncを保護する役割を担うという。Guardiansは拒否権を行使したり、緊急時の対応を承認したりすることができると説明。最初は5名のメンバーが参加するとしており、詳細は近く発表するとした。

3つ目の「Security Council」は技術面のサポートを担当。技術力のあるエンジニア、監査人、サイバーセキュリティの専門家で構成される。また、Security Councilは、重大なバグやハッキングなどがあった際に、プロトコルの全体や一部を停止する権限を持つと説明した。

Security Councilについては最初は12名が所属。技術の専門家を世界から集めるとしている。

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