ソラナ現物ETF承認の鍵:米SECの変革と大統領選の影響
ソラナ現物ETF承認への課題
米資産管理大手VanEckのデジタル資産部門のトップ、マシュー・シーゲル氏は3日の「ブルームバーグ」のインタビューで、暗号資産(仮想通貨)ソラナの現物ETFの審査は、米証券取引委員会(SEC)の委員長が現在のゲンスラー氏から代わるかどうかに大きな影響を受けるとの見方を示した。
SECの委員長が変わるためには今年の大統領選の結果も重要だが、バイデン氏が再選を果たしても委員長が変わる可能性はあると主張。そして、ゲンスラー氏が委員長に留まる場合は、ソラナの資産としての扱いが変わらない限り承認はされないだろうとも語った。
VanEckは先月、米国で初めてソラナの現物ETFを申請。シーゲル氏が述べている資産の扱いとは、SECが過去の訴訟でソラナを有価証券に分類したことを指している。
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同氏は今回「イーサリアムの現物ETFの取引が開始すれば、SECはイーサリアムをコモディティ(商品)とみなしたことになる。この理屈は、ソラナにも当てはまるだろうだろう」と話した。
また、シーゲル氏は、規制下にあるソラナの先物市場がないことを現物ETF承認の懸念点に挙げた。ゲンスラー氏は、仮想通貨現物ETFを審査する際、規制下の先物市場があるかも条件にしていると語っている。先物市場の有無が重要であるとの見方は、他の有識者からも過去に上がっていた。
今回シーゲル氏が重要視したのは、米国における仮想通貨規制の整備や変化だ。最近はバイデン氏の民主党でも仮想通貨に肯定的な動きはみられるが、現在の規制環境を変えるためには、今年の大統領選で仮想通貨領域からの票が重要になると語った。
今年の大統領選を巡っては、トランプ氏が再選を果たした方が、仮想通貨に肯定的な規制が整備されるとの見方が多く上がっている。
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有識者の見方
イーサリアム現物ETFの取引所側の書類が承認された後、VanEckが先月にソラナの現物ETFを申請。その後に21シェアーズもソラナ現物ETFの申請書を提出した。
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シーゲル氏の発言の通り、証券性や先物市場の有無などから、ソラナの現物ETFを現在のSECが承認する可能性は低いとの見方は多い。ビットコインやイーサリアムは、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)が先物を上場している。
一方で、ケンタッキー大学の法学教授は「SECはイーサリアム現物ETFの最終承認を間もなく行うようで、イーサリアムとソラナは規制の観点からは基本的に同じであるため、ソラナ現物ETFの最終的な承認は(市場が維持すると仮定すれば)避けられないと思う」と述べている。
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