米ビットワイズ最高投資責任者「4〜6月は機関投資家のビットコインETF参入が加速した」

ビットコインETFへの参入続く

米暗号資産(仮想通貨)運用企業Bitwise(ビットワイズ)のマット・ホーガン最高投資責任者は15日、機関投資家によるビットコインETFの保有状況を分析した。

機関投資家は、米第2四半期(4~6月)分の13-F報告書を米証券取引委員会(SEC)に提出したところだ。これは、投資管理会社が、保有する株式、オプション、転換社債、債券などを開示する書類である。

ビットコインETFとは

ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のこと。投資信託とは、投資家から集めたお金を1つの資金としてまとめ、株式や債券などに投資して運用される金融商品。運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みになっている。投資信託の中でもETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様に売買ができる。

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まずホーガン氏は、機関投資家は4~6月も引き続き新たにビットコインETFに参入を続けたと指摘している。

機関投資家とビットコインETFのペア(ある機関投資家がある銘柄のビットコインETFを保有していること)についての報告総数は、10社のETF全体で 1,924件にのぼった。第1四半期(1~3月)の1,479件から30%増加した格好だ。

ホーガン氏は「第2四半期にビットコイン価格が下落したことを考えると悪くない数字だ」とコメントしている。

なお、一つの機関が複数のETFを購入している場合があるため、この数字はビットコインETFを保有する機関数とは一致しない。ただ、申請件数が増加していることは、参入の増加を示している。

「保有状況は予想より安定」

次に、ホーガン氏は機関投資家は予想より安定的に保有していると続けた。

1~3月期にビットコインETF保有を報告していた機関投資家のうち、44%が4~6月期にビットコインETFのポジションを増やし、22%がそのまま維持、21%がポジションを減らし、13%が売却していた。

66%がさらに購入または維持していた格好だ。ホーガン氏は「他の種類の ETFと同等の良い結果」だとしている。

最後に、ホーガン氏は、ヘッジファンドが依然として大きなプレーヤーであるが、投資アドバイザー、ファミリーオフィスなどその他の種類の機関投資家も参入していると指摘。今後、「資産運用会社や年金のシェアが拡大していくことを期待する」と述べた。

一例として、公的年金などの投資を管理する州の機関「ウィスコンシン州投資委員会」はブラックロックのIBITやグレースケールのGBTCを保有している。

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米金融大手では、モルガン・スタンレーも1億8,800万ドル(280億円)相当のIBITを保有していると報告。ヴァルキリーやフィデリティのビットコイン現物ETFなどにも小規模に投資しているところだ。

同社は、7日より適格投資家の顧客にビットコインETFの購入を勧めることを解禁してもいる。

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また、ゴールドマン・サックスもIBITを始めとするビットコイン現物ETFに2億3,800万ドル(354億円)以上を投資している。

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