バイナンス前CEOのCZ氏が釈放 4か月の刑期終え=報道
CZ氏が4か月の刑期を終える
暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)前CEOは27日、当初の予定より2日早く釈放された。ブルームバーグが報じた。
米地裁は今年の4月30日に、故意にマネーロンダリング防止規制を回避したとして、CZ氏に懲役4か月の判決を下していた。CZ氏は5,000万ドル(約71億円)の罰金も科され、バイナンスは43億ドル(約6,100億円)の支払いに同意している。
連邦刑務局の広報担当者は、「釈放日が土曜日、日曜日、または法定休日に当たる受刑者を、その直前の平日に釈放することができる」との当局の方針に触れた。ただ、CZ氏の釈放に関する具体的な背景についてはコメントを控えている。
米司法省は、CZ氏が会社と自身の利益のために故意に法律に違反したとして、3年間の懲役刑を求めていた。これに対し、地裁のリチャード・ジョーンズ判事は、CZ氏が違法行為について知らされていた証拠はなく、再犯の可能性も低いとして4か月の判決を下していたところだ。
今後は教育活動や投資に従事か
CZ氏はバイナンス退任後の活動として、世界の子どもたちに基礎教育を無料で提供するプログラム「Giggle Academy」を立ち上げる予定だ。基本科目の他、プログラミングや財務、起業家精神、ブロックチェーン、AI(人工知能)などの授業も提供する構想である。
また、CZ氏はWeb3、DeFi(分散型金融)、AI、バイオテクノロジー領域のスタートアップ企業に投資を行う計画だとも述べていた。
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なお、米SEC(証券取引委員会)がバイナンスを提訴した裁判はまだ継続している。SECは、同社が米国の投資家がグローバル版バイナンスを利用できるようにしていたことや、未登録で営業していたことなどを告発していた。
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SEC(証券取引委員会)とは
株や債券などの証券の取引を監督する米国の政府機関のこと。1934年設立。公正な取引の確保と投資家保護を目的としており、インサイダー取引や企業の不正会計、相場操縦などを防止する。仮想通貨が有価証券に該当するかという判断も行う。
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新体制のバイナンス
CZ氏退任後、新CEOとしては、アブダビ・グローバル・マーケットの金融サービス規制機関CEOなどを務めていた経歴のあるリチャード・テン氏が就任している。
テン氏は、バイナンスの法的順守について、2024年末までの従業員増員計画にともない、コンプライアンスチームについても現在の500人から700人に拡大し、各地域での規制対応を強化していくと話した。
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CZ氏は役職からは退いているものの、今もバイナンスの最大の株主であり、その株式の約90%を所有している。また、バイナンスが2017年にローンチして現在はコミュニティ主導となったビルドアンドビルド(BNB)トークンについても、6月時点で流通量の64%を所有していると伝えられたところだ。
一方、CZ氏がバイナンスの経営方針に関わることは禁止されている。
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関連するミームコインが乱高下
CZ氏にちなんだBSCチェーン上のミームコイン「FOUR(4)」は、7月のローンチ後に大幅に値上がりしていたが、今週は事実売りが先行し、60%以上下落している。
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