ビットコインと異なる、未来の世界統一通貨とは

ラガルド氏が語る「仮想通貨の未来」
ラガルド氏は「ビットコインをはじめとした仮想通貨を軽視すべきでない」とコメントをしました。しかしその一方で、「まだ、仮想通貨市場は市場が安定していなく、変動が激しい。そして未だ多くの危険な要素を含んでいる」とも指摘しています。
未来通貨、国際仮想通貨が世界の基軸通貨となる
ビットコインは分散型かつ非中央集権型通貨ですが、国際仮想通貨は分散型でありながら、中央集権で機能する通貨となっています。

IMF国際通貨基金 専務理事長 ラガルド氏が「ビットコインの発展を軽視すべきではない」と主張

2017年10月初旬IMF (国際通貨基金) の専務理事であるクリスティーヌ・ラガルド(以下 ラガルド氏) が「ビットコインの発展を軽視すべきではない」とコメントをしました。

国際通貨基金(International Monetary Fund,IMF)は、国際金融、並びに、為替相場の安定化を目的として設立...

国際金融、並びに、為替相場の安定化を目的として設立された国際連合の専門機関からの責任者のコメントとなり、様々なメディアで取り上げられています。

ラガルト氏はビットコインなどの仮想通貨を魅力的であると述べ、その理由としてより簡単に物事を進めることができより安全に決済や管理ができる点をあげています。

仮想通貨市場がより、安定的になればなるほど、さらに発展していくだろう」とも言及しました。

一方で、「法定通貨にとって変わる未来はまだ、遠い見通しで可能性にすぎない」とコメントをしその理由として「まだ、仮想通貨の市場は安定しておらず、変動が激しい。そして未だ多くの危険な要素を含んでいる」と指摘しています。

しかし、IMF側は仮想通貨に対しての見解は明るく、今後は仮想通貨やブロックチェーンに対する良き規制を作るサポートをしていく方針です。

Christine Lagarde: Cryptocurrencies Should Not Be Ignored by Governments

OCT 01, 2017 By Joshua Althauser

参考記事はこちらから

USDから国際仮想通貨へと世界基軸通貨が変わる未来

ラガルト氏のコメントにより、未来の社会には世界中の通貨が一つに集約される世界基軸通貨「国際仮想通貨」が生まれるという見解が話題を呼んでいます。

国際仮想通貨はどの政府にも属さないIMFが主体として作り出す世界統一通貨として生まれる可能性があるのです。

実際にこのようなことが現実的であるのかと思うかもしれませんが、現に多くの国で政府主体のデジタル通貨の発行が行われています。

その代表的な例として、ドバイと中国がの例を取り上げてみましょう。

現在、ドバイ政府は仮想法定通貨emCashの開発を発表しております。ドバイはブロックチェーンを活用した世界初の政府を目指し、ブロックチェーン技術を利用し、金融取引をより安く、速く、そして安全な環境にして、政府、企業、及び個人のためにこの技術を取り入れる大きな強みを証明していく方針です。また、ドバイをはじめ多くの先進国の政府や企業がブロックチェーンを推進しています。

また、中国は国民の仮想通貨を規制している裏側で、ブロックチェーン技術の開発に取り組み、自国通貨発行を目指しています。
中国はブロックチェーン技術など最新の技術を用いて国際的経済国家の先頭に立とうとしています。しかしICOやビットコインの規制など、今の閉鎖的な社会の体勢をのままだとそれは叶わないでしょう。

世界の貿易取引がUSドルの優位性の元行われており、USドルがブリッジ通貨となることでアメリカ主導の世界経済を形成しています。

このような背景を考えると、どの政府や国にも縛られない国際仮想通貨を発行すると言う案は国の格差を縮める革命的な手段になりうる可能性があります。なぜなら、国際仮想通貨はアメリカ以外の国々に、より公平な取引を提供し、全ての国で同等の価値をもつ通貨を使えるようにするからです。

しかし、懸念されている点は国際仮想通貨は中央集権的要素を持つということです。

ビットコインを初め、多くの仮想通貨の最大の利点要素は分散型プロトコルであり、発行上限が決まっているため景気に応じた価格操作を行うことができません。

しかし、国際仮想通貨は分散型により安全面が保証されていますが、IMFを初めとした管理局が通貨の価値を国際経済の経済に応じて変えることができるため、ビットコインの原理とは異なる通貨となります。

IMF Could Issue International Cryptocurrency to Replace Dollar?

OCT 08, 2017 By Jon Buck

参考記事はこちらから

CoinPostの考察

中国は取引及びICOを禁止しただけで、仮想通貨自体の使用の禁止はしていません。しかし、世界的に見ると、仮想通貨の使用自体を禁止している国々もあります。

上記CoinPostからも政府とビットコインの関係についての記事を投稿しましたが、政府がビットコインを廃止することは可能です。

現にボリビア、エクアドル、カザフスタン、バングラデシュなどの国では既に仮想通貨自体の使用を禁止されています。同様にドルの使用を禁止している国もあります。

これらの措置は自国通貨を守るためであり、政府が国の権力を握るためでもあるでしょう。機能性で見るならば、近い将来に未来の国際通貨ができる可能性は十分ありえる話ではないでしょうか。

なぜなら上記で述べた、ビットコイン禁止国の事例や現在多くの国でドルが、各国の代用/セカンド通貨として基軸通貨となっておりますが、万が一、ドルや他のメイン通貨がローカルマーケットなどで制限された場合、このようなIMF発行、国際仮想通貨が代用される通貨として十分に検討される可能性があるからです。

一部のビットコイン支持者からは中央集権型である国際仮想通貨は発行する必要はなくビットコインで代用すればいいではないかという意見も多く存在していますが、完全に非集権型であるビットコインが管理されることなく、国際社会で基軸通貨になり得るかどうかは未だに難しい問題が考えられます。

ビットコインが国際基軸通貨になるのかまた、国際仮想通貨が発行されるのかにつての議論はこれIMFや経済学者らの発言に大きく左右されていく形となるでしょう。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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