仮想通貨取引所INXが独自トークンをカナダ証券取引所に上場申請
カナダ証券取引所に上場申請
暗号資産(仮想通貨)取引所INXが、カナダ証券取引所(CSE)に独自のセキュリティトークン「INXトークン」を上場申請していることが判明した。仮に承認されればCSEで取引されることになる。
またINXは米デジタル資産プラットフォームOpenfinanceの買収予定も発表、運営基盤を拡充しつつある。
公式立ち上げ前のINXは「INXトークン」(ERC20基準)により、米国初のセキュリティトークンによる新規株式公開(IPO)を行っているところでもある。
上場申請について、INXの共同創設者・社長のShy Datika氏は、次のように話す。
デジタル証券は、規制に準拠しながら国際取引とマルチリスティングを行う新しい機会だ。資本市場の新時代を開くもので、上場されている各証券が複数の取引所でシームレスに取引できるようになるため、取引される資産の資本と流動性へのアクセスが大幅に高まる。
また、カナダ証券取引所(CSE)のCEO、Richard Carleton氏は以下のようにコメント。
CSEは、急速に変化し、ますますデジタル化される資本市場に対応するソリューションの取扱いに取り組んでいる。デジタル証券は、規制された市場で投資商品が構築、発行、取引される方法の必然的な進化だ。
米国初のセキュリティトークンによるIPO
IPOで発行された「INXトークン」の保有者はINXの株主とはみなされないものの、INXの事業による正味調整累積キャッシュフローの40%という、高率な比例配分を受け取る権利があり、またINXプラットフォームで決済にINXトークンを使用する場合、取引手数料が割引される特典もある。
INXはIPOで調達した資金で、仮想通貨、セキュリティトークン、それらのデリバティブ商品など、様々な種類のデジタル資産を扱うプラットフォームを立ち上げる予定だ。
9月にはIPO成立の最小オファリング要件である750万ドル(約8億円)の調達額を突破し、ビットコイン、イーサリアム、ステーブルコインのUSDコイン(USDC)でも投資を受け付けている。
現在までに1000万ドル(約10億円)を調達済、IPOは2020年末まで開催されるが、目標とする最大額の1.17億ドルの約9%の進捗度だ。
INXのCEO、Alan Silbert氏は、米仮想通貨ファンド大手「グレースケール」のCEOを務めるBarry Silbert氏の兄弟だ。
現在、INXトークンを上場させている取引所がなく、仮にカナダ証券取引所に上場した場合、初めて取引可能になることとなり得る。
デジタル資産取引所「オープンファイナンス」買収
また30日、INXは米国の登録ブローカーOpenfinance(オープンファイナンス)の買収を発表。
オープンファイナンスは、規制下に置かれるデジタル資産取引プラットフォームの先駆者で、買収によりINXには、代替資産市場における流動性へのアクセスの大幅向上が期待される。
金融取引業規制機構(FINRA)の承認後、INXはオープンファイナンスのシステム、デジタル資産リスト、クライアントベースなどと共に、ブローカーディーラー・ATS(代替取引)ライセンスを取得する予定だ。
参考:プレスリリース
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します