ビットコイン論文、誕生12周年
暗号資産(仮想通貨)ビットコインは31日、ホワイトペーパーの公開日から12周年を迎えた。ホワイトペーパーは2008年10月31日に、サトシ・ナカモトにより公開されたものだ。
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「ビットコイン:P2P電子通貨システム」と名付けられたこの論文の執筆者はサトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)と名乗っている人物で正体は不明。一部では複数によるグループに使われた仮名とも言われている。
発表された時期(2008)は『リーマンショック』直後で、世界の金融機関や政府など、巨大権力を握る中央集権的な機関への信用が薄れる人々が増加。そうした中で、非中央集権的な金融システムを提唱する、このビットコインの概念は長い年月を経て徐々に浸透。特に2020年では、米国の上場企業SquareやMicroStrategyが会社の準備資産としてビットコインを購入する事例が見られ、ビットコインのメカニズムと価値に対する信頼が強まってきている。
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波瀾万丈な2020年
ビットコインに関連する2020年の主な出来事をこのようにまとめている。
- 3月12日、「コロナショック」でビットコインが38%暴落
- 5月12日、3度目の半減期 を実行、採掘報酬が12.5BTC⇨6.25BTCに半減
- 10月21日、PayPalがBTCを含む4銘柄の売買サービスを発表
- 10月28日、年初来高値を更新、13,863ドルに到達。
また、ビットコインは現在13,573ドルという高値圏で推移し、2019年の「論文誕生11周年」の価格(9433ドル)に比べ、約44%上昇している。