仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)
28日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)価格は、前日比+4.7%の143.6万円(13,764ドル)と高騰。年初来高値を更新した。
27日、東南アジア最大のDBS銀行が、独自の暗号資産(仮想通貨)取引所をローンチすることが伝わると、これを好感した買いが相場を押し上げた。
DBS銀行は19年度時点で5800億ドルに及ぶ資産を管理。金融誌ユーロマネーで「World’s best digital bank」の称号を得るなど、世界一のデジタルバンクとして知られる存在だ。
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4年に1度の「半減期」が実施された20年5月には、ヘッジファンドのパイオニアとして知られる著名投資家Paul Tudor Jones氏が、ポートフォリオの一部をビットコインに割り当てたことを明かし、以下のように述べた。
世界中で取引されている金融資産の中で、明確な発行上限があるのはビットコインのみだ。
ビットコインは高騰した70年代のゴールド相場を彷彿とさせる。価値の保存手段でありながら、移動可能(送金機能を持つ)という特長を持つ。
その後、8月から10月にかけて、上場企業のMicroStrategy、Squareが相次いで巨額のビットコインを購入。世界で3億人以上が利用する米大手決済企業PayPalの仮想通貨市場参入も、相場高騰の追い風となった。
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過熱傾向に警戒感も
一方、足元では上昇ペースが加速しており、移動平均線(25MA)との乖離やRSIなどのインジケーターで相場の過熱感が目立ちはじめている。特に、中長期ホルダーの利確水準でもある19年最高値の14,000ドル(①)では売り圧力が強まることも予想されるため、急反落に注意したい。過去最高値は、17年末に記録した1BTC=20,000ドルとなる。
海外アナリストらのマーケット分析
ブルームバーグのコラムニストとして著名なLisa Abramowicz(@lisaabramowicz1)氏は27日、「直近の金(ゴールド)市場は、株式市場のボラティリティに対するリスクヘッジとして機能していない」と指摘。「一方、ビットコイン市場は、下落する株式市場に連れることなくを打ち破った」と評価し、注目を浴びた。
著名投資家Raoul Pal(@RaoulGMI)氏は、年初来高値13,500ドルを更新したBTCチャートについて、「主要な上値抵抗線として、もはや14,000ドル(上図①)と20,000ドル(上図②)しか残されていない。21年初までに過去最高値を更新するのではないか。」と期待を示した。
海外アナリストCryptoBirb(@Crypto_Birb)氏は、週明けに13,000ドルを超えてクローズした最新の週足チャートを前提に、「ビットコイン史上、最も重要なブレイクアウトが起きている」と指摘した。テクニカル上のロールリバーサルで長期レジスタンスラインをサポートに転換しており、足場を固めたようにも見受けられる。
相場に絶対はなく、状況が急変する可能性も視野に入れる必要はあるが、15年後半〜16年初頭に発生したブレイク(チャート図左下)では、その後17年末にかけて指数関数的な高騰につながった。