イーサリアム財団、ETH2.0のステーキング促進へ プロジェクトへの助成金計画

助成金提供へ

イーサリアム(ETH)のコア開発に携わるイーサリアム財団が、次期大型アップグレード「ETH2.0」のステーキングに関するプロジェクトに助成金(グラント)を提供することが分かった。

特に財団はステーキングガイド作成などの教育、ステーキングやバリデーター向けのツール開発、データ分析に関するプロジェクトに関心があるとしているが、内容は問わない。またアイデア段階でも申請することができるとしており、助成金の申し込みを12月22日まで受け付ける。

今回の助成金の目的は、ETH2.0のステーキングやバリデータコミュニティの健全化に長期的に貢献することだと説明。助成金の額はプロジェクトやアイデアごとに決定する。

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デポジットの進捗状況

ETH2.0はフェーズ0のローンチに向けて、すでにステーキングのデポジットの受付を開始している。ETHのVitalik Buterin共同創設者も、デポジットコントラクトに3200ETHを入金したことが明らかになった。

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フェーズ0のローンチは12月1日を目指しているが、その時にネットワークを安全に稼働させるには、7日前までに1万6384のバリデータから52万4288ETHのデポジットが必要となっている。本記事執筆時点でデポジットされているのは9万8240ETHで、まだ19%弱だ。

あまりデポジットが進まないのは、ETH所有者が入金する際に発生するロックアップの期間を避けたい考えなどがある。デポジットする場合も、ぎりぎりまで待ちたい意向があるとみられる。デポジットしてしまうと、DeFi(分散型金融)などで利用ができなくなるからだ。

ETH2.0のデポジットコントラクトは、フェーズ0となるビーコンチェーンにおけるETHステーキング契約機能だが、入金されたETHはフェーズ2まで約2年間出金できない。

このデメリットに着目し、仮想通貨取引企業DARMA Capitalは11日、デポジットコントラクトに入金されたETHを運用できるサービスを考案。投資家の機会損失軽減を目的に、預けたETHを担保額に合わせて、ステーブルコインUSDCのローンを組むことができるサービス「LiquidStake」を提供すると発表した。

関連:デポジットしたETH、運用可能に──DARMAが投資家の機会損失軽減狙う

イーサリアム財団が示す、今後のロードマップは以下のようになっている。

  • フェーズ0:2020年(バリデータを管理する「ビーコンチェーン/Beacon Chain」実装)
  • フェーズ1:2021年(ユーザーが利用する「シャードチェーン」実装)
  • フェーズ1.5:2021年(シャードチェーン・メインネット稼働、PoS移行)
  • フェーズ2:2021年〜(シャードチェーンの全稼働)

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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