仮想通貨取引企業の上場事例続くか 米GeminiもIPO検討=ブルームバーグ
新規株式公開(IPO)を検討
ウィンクルボス兄弟が経営する暗号資産(仮想通貨)企業Geminiが、新規株式公開(IPO)を検討していることが分かった。ブルームバーグが報じた。
仮想通貨に対する関心が高まっている今、市場の動向を見ながら今後の戦略の選択肢として社内で議論しており、IPOが賢明な判断かどうかを見定めている。
Geminiは米ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の認可を取得しており、仮想通貨の取引やカストディのサービスを提供している米大手業界企業だ。今週にはGeminiがカストディを担当するビットコイン上場投資信託(ETF)が、カナダで申請された。
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米仮想通貨企業のIPOについては、大手取引所コインベースが米証券取引委員会(SEC)に申請書をすでに提出。またインターコンチネンタル取引所(ICE)のデジタル資産関連子会社Bakktが今週、「ブランク・チェック・カンパニー(SPAC)」を活用する形で、ニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場に向けた契約が合意に達したことを発表している。
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ウィンクルボス兄弟は、米国で認可が得られていないビットコインETFを再申請することにも取り組んでいくと語っている。
クレジットカード発行へ
Geminiは14日、自社のクレジットカード「Gemini Credit Card」を米国で発行することも発表している。
通常のクレジットカードと同様に利用することができ、購入ごとにビットコイン(BTC)やその他の仮想通貨が最大3%まで付与されることが特徴。付与された仮想通貨は自動的にGeminiのアカウントに入金され、取引などに利用できる。
ウィンクルボス兄弟のタイラー氏は、インフレで米ドルの価値が希釈することなどを念頭に、「現金を利用すると、BTCを得ることができる。これはとても良い取引だ」とクレジットカードのメリットを説明した。
GeminiのNoah Perlman最高執行責任者は仮想通貨メディアTheBlockに対し、2021年後半にはクレジットカードを発行できるように取り組んでいると説明。付与されるBTC以外の銘柄、カードの発行企業などの詳細は今後発表するとしている。
また、最近ではコロナウイルス感染拡大の影響で、消費者はホテルのポイントや飛行機のマイル、また現金のキャッシュバックでさえ望まなくなってきていると指摘。一方では仮想通貨はインフレヘッジという価値があるとし、自社のカードの優位性をアピールした。
Geminiは今回のクレジットカードを提供するために、2020年Q3(7月〜9月)にフィンテックのスタートアップ企業Blockrizeを買収している。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します