XRP(リップル)高騰で2ヶ月ぶりに年初来高値更新、ビットコインは6万ドルの壁を超えられず
ビットコイン相場
週明けの暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)価格は、前日比+0.07%の638万円(57,700ドル)に。
3月下旬以降、6万ドルの節目を超えられず上値を重くしており、4日には約4000ドル下落する場面もあった。主要アルトが活況にあり、直近ではBTCドミナンスの下落が目立っている。
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キムチ・プレミアム上昇
CryptoQuant.com(@cryptoquant_com)のデータによると、韓国の現物乖離を示す「キムチ・プレミアム」は、一時約12%に達した。2017年の仮想通貨バブルでは20%を超えるプレミアムが常態化していたが、近年では珍しく、この水準は約1年ぶりだ。
カナダのカルガリー大学の研究によれば、16年1月から18年2月までの期間、韓国のBTC価格は米国よりも平均4.7%ほど高かった。ピーク時には乖離54.5%まで広がったこともある。
18年以降にプレミアムが剥落した背景には、韓国の法定通貨「ウォン」の下落のほか、韓国の大手取引所におけるインシデント発生、規制強化による過熱感の後退が挙げられる。全体取引高における韓国の市場シェアは、日本市場同様大幅に減少しており、現在では1〜2%に留まることから、かつてのような影響はない。
ビットコイン相場アノマリーでは、例年4〜6月の新年度は上昇傾向にある。
例年3月は、法人企業や機関投資家による決算期末を控えた持ち高調整や納税売りなどの影響で比較的下がりやすいとされる。
NFT市場の過熱感は一時後退
2月以降バブル状態にあった反動で、足元ではピークアウトしている。Nonfungible.comのデータによると、2月下旬の過去最高値から約70%下落した。
しかしながら、NFT市場はまだ黎明期である。
一過性のブームが懸念されたDeFi(分散型金融)相場も、バブル崩壊と言われた20年夏の第一次ピークを経て、20年末より第二次ピークが訪れている。
その成長率は、DeFi市場にロックアップされた資金量を示す「Total Value Locked(USD)in DeFi」の推移を見れば一目瞭然だ。21年4月時点では、過去最高水準の50億ドル(5500億円)規模に達している。
トロン(TRX)の創設者であるJustin Sun氏は3月29日、高額のNFTアートに特化した「JUST NFTファンド」の設立を発表したほか、国内上場企業では、ゲーム大手のスクウェア・エニックスやeコマース大手のメルカリなどがNFT市場を見据えた動きが顕在化しており、DeFi市場同様に一過性のブームで終わる可能性は低いだろう。
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スクウェア・エニックスの松田社長は、2020年の年頭所感にてNFTを使ったブロックチェーンゲームに関して、次のように言及している。
個別銘柄の動向
XRP(リップル)が一時前日比+17%の77円台まで高騰。今年2月の年初来高値を更新した。
今年2月のXRP相場では、米ゲームストップ(GME)の株価高騰に端を発したパンプでドージコイン(DOGE)やリップル(XRP)が、大きく急騰する場面があった。
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米Ripple社、及びGarlinghouse CEO、共同創設者のChris Larsen氏は、XRP(リップル)の証券法違反問題をめぐりSEC(証券取引委員会)と係争状態にある。
裁判の長期化懸念が強いものの、中・長期的には「和解」に向けた進捗が期待されるほか、現在進行中の裁判において、リップル社の書類が個人の財務情報や企業秘密を含むなど機密性の高さから一部密封が決定したことなどがポジティブに捉えられたとの指摘もある。
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米規制に準拠せざるを得ない取引所やマーケットメイカーでは、上場廃止や取り扱い停止事例が相次いでいた。3月8日には、XRPを利用するODL及びRippleNetの利用などで蜜月関係を築いてきた、送金大手マネーグラムも提携解消を余儀なくされた。
一方3月29日には、スイスに拠点を置くLykkeがXRPを再上場する方針を示すなど、悪材料出尽くしと見る向きもある。一部コミュニティーは、米仮想通貨取引所コインベースがXRPの再上場(Relist)に向けてバックエンドの調整を進めているのではないかと言及するなど、思惑先行している可能性がある。
XRPの年初来騰落率+34%は、BTCの+98%、ETHの+178%と比較して大きく出遅れており、時価総額も3位から7位まで後退していた。
3月22日には、前週比15.6%高の0.51ドル(55.6円)を記録。ドル建て、BTC建て共に中・長期トレンドラインを上抜けたことで、テクニカル的な優位性も生じていた。関連:XRP前週比15%高と反転の兆し、Willy Woo氏はビットコイン時価総額1兆ドルのサポートを考察
なお米時間6日には、訴訟に関する電話会議(審議)が予定されており、先の動向についても楽観的な見方が強まっているようだ。
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