米SEC、ステーブルコインの規制強化へ=報道 注目集まるレポートは今週中に発表

ステーブルコインのレポートは今週公開へ

米関係省庁らは今週、ステーブルコインの規制に関するレポートを発表することが判明した。ブルームバーグが関係筋の話として報じた。

関係筋によれば、すでに暗号資産(仮想通貨)企業やプロジェクトの取り締まりを行なってきた米SEC(証券取引委員会)が主導でステーブルコイン領域の規制を進める方針で固まったという。ステーブルコインを銀行預金のように規制するよう米議会に進言していくことも明かした。

また、同レポートでは長期的には米議会によるステーブルコイン政策を望む一方で、ねじれ国会状態が続く米議会での法案成立の見込みは現状低いため、短期的にはSECを主導とした財務省やCFTCなどの関係省庁が連携し、より活発的な規制を進めていく方向に合意したという。

業界からはすでに仮想通貨市場の規制体制を強化するゲンスラー委員長の権限がさらに強まることを懸念する声も少なくない反面、USDCを発行するサークル社など銀行などの既存金融と同等の規制遵守を望む企業もある。

今週発表予定のレポートはバイデン政権の金融市場作業部会が進めているもの。米議会へのステーブルコイン規制の法整備を進言するとともに、金融安定監視評議会(FSOC)がステーブルコインの調査を進める可能性もあるという。

米政府が着眼するステーブルコイン

今週発表予定のレポートでさらに権限強化を図るSECのゲンスラー委員長は今夏から仮想通貨規制を強化する方針を示していた。

8月には仮想通貨取引などが規制の抜け穴をくぐり抜けないためにはさらなる権限が必要であると強調。「仮想通貨の取引、貸付(レンディング)、そしてDeFi(分散型金融)」の3点の規制に注目した。

また、ステーブルコインの取引量が増加していることを懸念し、マネーロンダリング(資金洗浄)や脱税目的で利用される可能性を危惧し、新たな権限が必要であると主張していた。

9月には著名誌ワシントン・ポストとのインタビューで、ステーブルコインをカジノチップに喩え、歴史的に見ても投資家保護のない投資契約は損害をもたらす傾向があると言及したこともある。

関連:米SEC委員長「仮想通貨のステーブルコインはカジノチップに類似」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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