米NFTプラットフォーム「Autograph」、190億円超の資金調達を完了 著名VCa16zの動向も解説
NFTプラットフォーム、資金調達を完了
米著名アメフトQBのトム・ブレイディ選手が設立したNFT(非代替性トークン)プラットフォーム「Autograph」は20日、シリーズBラウンドで1.7億ドル(190億円)の資金調達完了を発表した。
資金調達ラウンドは、著名VCのAndreessen Horowitz(a16z)とKleiner Perkinsが主導。VC企業の01Aや、a16zから独立して自身のクリプト系ファンドを創設したKatie Haun氏なども参加した。
また、投資ラウンドに参加した企業から、a16z・ジェネラル・パートナーのArianna Simpson氏、Kleiner PerkinsのパートナーであるIlya Fushman氏とKatie Haun氏が取締役員に就任。同社の役員には人気歌手のThe Weeknd、FTXのSam Bankman-Fried CEOらも着任している。
a16zのジェネラル・パートナーであるChris Dixon氏は、Web3.0ムーブメントは文化的なものだと強調。スポーツ選手などを筆頭に将来的には、全てのクリエイターを支援する計画があると説明した。
Autographとは
Autographは、米NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)で最多の優勝回数を誇る伝説的QB(クォーターバック)のトム・ブレイディ選手が2021年4月に設立したNFTプラットフォーム。女子プロテニスの大坂なおみ選手や元ヤンキースのデレク・ジーター氏、元陸上選手のウサイン・ボルト氏、プロゴルファーのタイガー・ウッズ氏などのサイン入りNFTを販売している。
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Web3.0投資目立つa16z
a16zとも呼ばれるAndreessen Horowitzは、2009年に設立されたシリコン・バレーのVC企業。暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン領域への出資も積極的に実施しており、クリプト関連の出資企業・プロジェクトは40以上にのぼる。
同社は19日にもアフリカのゲーム系スタートアップ企業Carry1stの2,000万ドル(23億円)の資金調達ラウンドを主導。グーグルや元ラッパー・エンジェル投資家のNas、Axie InfinityやYield Guild Gamesの創設者らなどもラウンドに参加した。
Web3.0とは
現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します