コインチェック、仮想通貨ファクトム(FCT)上場廃止へ
FCT、国内上場廃止へ
国内暗号資産取引所コインチェックは6日、仮想通貨ファクトム(FCT)の取り扱いを廃止する方針を発表した。
ファクトムはデータのセキュリティ性に特化したブロックチェーン・プロジェクト。後継チェーンとしてレイヤー2のAccumulateに引き継がれることが決定していたが、アップデート後の動向が現時点で不明確である点や、「国内外の暗号資産取引所間で行うカバー取引を再開できない状態」を踏まえ、取り扱い廃止に至ったと説明した。
ファクトム(FCT)に係る今後の予定は以下の通り。5月17日をもってファクトムの取り扱いを完全に廃止することとなる。
- 受取停止:4月7日
- 売買停止:5月10日
- 送金停止:5月17日
コインチェック側は5月10日14時までにFCTを取引所で売却するよう勧告。また、5月17日14時以降にコインチェック上のアカウントでFCTを保有していた場合、日本円に換金されるため、留意する必要がある。
コインチェックは2020年4月にファクトムの板取引での取り扱い開始を発表。それまで、コインチェックは販売所のみでアルトコインを取り扱っていたが、板取引に対応する初のアルト銘柄となっていた。
関連:コインチェック、板取引でFactom(FCT)の取扱い開始
ファクトムとは
2015年に発足当初の発行主体だったThe Factom Foundationがトークン販売(ICO)で、14万ドル(約1,700万円)を調達した仮想通貨黎明期のプロジェクト。その後プロジェクト自体(Factom Protocol)は2018年に分散化、2021年にはInveniam Capital Partnersが買収。
ICOとは
「Initial Coin Offering/新規仮想通貨公開」の略称。企業やプロジェクトが、独自の仮想通貨トークンを発行・販売し、資金調達する行為を指す。
投機的側面が強い反面、各国の法整備が追い付いていないことから、詐欺まがいのICOが横行。各国の規制当局は規制強化で協調路線にある。
▶️仮想通貨用語集
21年11月にはFactom Protocolの考案者であるPaul Snow氏が新たに考案したAccumulate Protocolへハードフォークする方針が決定しており、当初は22年1Q(1月〜3月)中のアップグレードを予定していた。
3月上旬時点では、Accumulateのメインネットローンチは2022年2Q(4月〜6月)を想定しているという。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します