豪政府出資のデジタル金融組織、活動開始を発表
デジタル金融に貢献
オーストラリアの組織「Digital Finance Cooperative Research Center(DFCRC)」は29日、正式に活動を開始したことをオーストラリア証券取引所で発表した。海外メディアが報じた。
公式ウェブサイトによると、DFCRCは、デジタル金融領域でリサーチや商業化を先導することをミッションにした組織。全ての資産をデジタル化することから発生するチャンスを創出・利用することにおいて、世界のリーダーになることを目指している。
今回の証券取引所での発表は、金融担当の豪州政府幹部Stephen Jones氏が実施。Jones氏は豪州の暗号資産(仮想通貨)規制を整備していく意志も示し、「安全なエコシステムでイノベーションが行われるように、適切な規制を整備していきたい」と話した。
DFCRCには、豪州政府や金融業界のパートナー、大学が資金を提供。合計で約170億円(1.8億豪ドル)の資金が提供されている。DFCRCの活動期間は10年の予定だ。
今月9日には、DFCRCは豪州準備銀行(中央銀行)と協業し、中銀デジタル通貨(CBDC)のユースケースを探るリサーチプロジェクトを行うことも発表していた。
CBDCとは
「Central Bank Digital Currency」の略で、各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨のこと。仮想通貨と違い、CBDCはデジタル上の法定通貨である。
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豪州の仮想通貨規制
豪州では、仮想通貨規制が加速してきている様子が伝えられている。
今年4月には、オーストラリア健全性規制庁(APRA)が、仮想通貨に関するリスク管理目標と、2025年までの政策ロードマップを発表。APRAは豪州で仮想通貨活動の規模が拡大すると予想しており、リスク管理が重要になると見込んでいると説明した。
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また、豪州を巡っては今年5月、オーストラリアの大手銀行「Commonwealth Bank of Australia」が、仮想通貨サービスの提供を停止したことが報じられている。同行はテラ関連の価格崩壊による相場悪化や規制の不確実性を理由に、2021年11月にパイロット版としてリリースした、仮想通貨売買とカストディのサービス提供を停止。パイロット版では、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を含む10銘柄に対応していた。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します