ソラナラボ、Web3スマホ開発企業OSOMのシリーズAを主導
OSOMがシリーズA投資を完了
ソラナ(SOL)ブロックチェーン対応のスマートフォン「Saga」を開発する米企業「OSOM Products」は9日、ソラナラボが主導するシリーズA資金調達ラウンドの完了を発表した。
OSOM Productsは、アンドロイドの生みの親であるAndy Rubin氏が2015年11月に創設し、2020年初めに解散した米スマートフォンメーカー「Essential Products」の元開発チームが設立した新興企業である。
ソラナラボは6月にOSOMへの投資と、独自の「Saga」スマートフォンを発表していた。併せて、モバイル向けのdApps開発キット「Solana Mobile Stack」や、dAppsストアを提供する子会社「Solana Mobile」を設立していた。
OSOMはシリーズAで調達した資金で、開発チームを増員する目論み。Jason Keats創設者は以下のように述べている。
我々は、Solana Mobileとのパートナーシップに満足している。彼らの多額の投資により、我々は採用を大幅に増やし、プランを加速させることができる。
ソラナラボのAnatoly Yakovenko最高経営責任者(CEO)は、以下のように述べている。
OSOMのJasonやチームは仕事ぶりが素晴らしい。今回の投資で我々のパートナーシップを強固にし、ソラナ開発者とユーザーにSagaの最高のエクスペリエンスを提供してくれるだろう。
Sagaスマートフォン
OSOMが製造する「Saga」スマートフォンは、アンドロイドOSで動作し、6.6インチのスクリーンや512GBのストレージや12GBのRAMを搭載、秘密鍵の保護プログラム(Solana Mobile Stack Seed Vault)を備える。Web3アプリのUX(ユーザーエクスペリエンス)を重視して設計されており、Solana Mobile Stack SDKで構築されたWeb3アプリやNFT(非代替性トークン)およびDeFi(分散型金融)ユースケースをサポートする。
Sagaは米国、カナダ、EU、イギリス限定で予約を受け付けており、価格は約1,000ドル。出荷は2023年の初頭を予定している。
なお、OSOMの創設者Jason Keatsは、Essential ProductsのR&D責任者を務めた人物。Essential Productsは2017年5月に世界初ノッチ搭載ディスプレイ「Essential Phone(PH-1)」を発売して注目を集めたが、ソフト面のトラブルが相次いだ。
Essentialの過ちを避けるため、OSOMはハードウェアだけでなくソフトウェアにもフォーカスする「全体論的アプローチ」を採るという。
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