世界的な景気悪化懸念強まる、ビットコイン週足は際どく推移
マクロ経済と金融市場
前週末23日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比486ドル(1.62%)安の2万9590ドルと心理的節目を割り込んだ。 世界的な景気悪化懸念の強まりを受け、週明けの東京株式市場(前場)では、前週末比534円(1.97%)安となった。
金融引き締めの長期化懸念から米長期金利が上昇。主要法定通貨に対する米ドルの強さを示す「ドル指数(DXY)」は、一時114.527まで続伸した。
英国では、トラス政権の打ち出した景気刺激策(減税政策)、及び国債の増発計画に伴う財政悪化懸念などからポンドが急落。37年ぶり安値を更新し、ドル高を後押しした。
円安・ドル高の急進を受け、22日には政府・日銀による24年ぶりの為替介入がサプライズとなった。
問題の背景には、金融引き締めを強める他国とは対照的に、金融緩和を続ける日本との金利差拡大がある。この前提が変わらずドル売り円買いのための外貨準備高も限られることから、単独介入の効果は限定的とする懐疑的な見方が強い。
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仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比0.39%安の18,827ドル。
伝統金融市場の地合い悪化を受け、前週比3.4%安と続落するなど厳しい情勢にある。 直近安値の17,567ドルを割り込んだ場合、下げが加速するおそれがある。
アルトコイン相場
中国マイナー主導でチェーン分岐を伴うハードフォークで誕生したイーサリアムPoW(ETHW)が上昇する場面があった。 15日の上場直後の高値30.67ドルから4日後に安値3.82ドルまで暴落するも、その後6日間で13.9ドルまで反発するなど乱高下している。
本日5時過ぎには、大手取引所のFTXで「イーサリアムPoW(ETHW)」の永久先物取引サービスがローンチされた。
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24日には、最初のエコシステムのインデックスにリストするための申請をTwitter上で募集している。
また、ソラナ(SOL)の総ステーキング額が、イーサリアム(ETH)に次ぐ2位に浮上した。
3位はエイダ(ADA)、4位BNBチェーン、5位アバランチ(AVAX)と続く。
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