ビットコイン16000ドル台で揉み合う、イーロンマスク辞任問う投票でDOGE下落

マクロ経済と金融市場

19日の米NY株式市場では、ダウは前日比162ドル(0.49%)安と4営業日続落で取引を終えた。年末年始を前にしたポジション調整の手仕舞いに加え、リセッション(景気後退)が現実味を帯びてきたことで、先行きを悲観した売り優勢局面が続いている。

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仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比0.08%高の16,700ドル。

BTC/USD日足

一時16,273ドルまで下落したが、若干持ち直した。

イーロン・マスク氏がTwitterCEOを退くとの観測が立ったことで、思惑買いされてきたドージコイン(DOGE)が前日比5.3%安となった。

「私はTwitterのトップを辞任すべきか?」と問いかけたアンケートを実施した結果、20日12時点で1750万票が集まり、「賛成57.5%」「反対42.5%」と賛成票が大きく上回った。同氏は自身の進退について、Twitterの投票結果に従うとしている。

同氏は約440億ドルでTwitterの巨額買収を果たし、10月31日に最高経営責任者に就任したばかり。経営トップを辞任したとしても大株主として携わることになるとみられる。

Web3業界から期待される一方、買収直後から合理化を断行するため従業員の大量解雇に踏み切ったことなどがガバナンス欠如に影響し、大口広告主の約半数がブランドイメージの毀損につながりかねないとして出稿停止するなど経営の不透明感が嫌気されたとの指摘も少なくない。

また、19日にはBinance.USが破綻した仮想通貨融資企業Voyager Digitalsの資産について、10億2200万ドル(約1,400億円)で購入する予定を発表した。

Voyageはサービス凍結中だが、取引が完了した場合、利用者は23年3月までにBinance.USの新しいアカウントを介して仮想通貨資金にアクセスできるようになる見込み。

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グレースケール

資産運用会社グレースケールの投資信託「ビットコイントラスト(GBTC)」について、米SEC(証券取引委員会)に対する訴訟結果で上場投資信託(ETF)に転換が実現しなかった場合、代替オプションとしてファンド資本の一部を株主還元(償還)することを検討する可能性がある。

ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた

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グレイスケールのMichael Sonnenshein最高経営責任者(CEO)が投資家に送った書簡によると、オプションには「発行済株式の最大20%に対し公開買付を行う」ことが含まれる可能性がある。

グレースケールのGBTCの純資産価値(NAL)に対するディスカウント(マイナス乖離)は、過去最低水準の-50%近くに達している。

GBTC価格

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昨今の情勢から、グレースケールの親会社デジタルカレンシーグループ(DCG)の子会社の1つで仮想通貨融資大手のGenesis Global Tradingを巡る財務健全性リスクも懸念されている。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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