CoinPostで今最も読まれています

融資大手ジェネシスに数百億円の損失か、仮想通貨業者の債務問題で

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Genesisに数百億円の損失

暗号資産(仮想通貨)融資大手Genesis Tradingは、ヘッジファンドThree Arrows Capitalら業界各社の債務問題の影響で、数百億円(数億ドル)の損失を被った可能性があるようだ。

Genesis Tradingは、仮想通貨のレンディングの他、マーケットメイクやカストディサービスを提供する大手ブローカー企業。21年第1四半期(1-3月)の新規仮想通貨貸与額は200億ドル(約2兆円)を超え、18年3月のレンディング事業開設以来の貸与総額は400億ドル(約4兆円)に上っていた(当時)。

Genesis Tradingは6月17日、マージンコールに応じなかった大規模な取引先のポジションを清算したことを明かしていたが、これがThree Arrowsとは明言されていなかった。

複数の情報源に基づいてCoinDeskが30日に報じた内容によると、Genesis TradingはThree Arrows CapitalとBabel Financeに数億ドル規模のエクスポージャーを取っているという。一部返済を求めている最中で、ヘッジにより損失が抑えられる余地もあるため、正確な損失額は伝えられていない。また、Genesisは不確実性に対処するために、方々の与信枠(LOC)から資金を借り入れているという。

シンガポールのヘッジファンドThree Arrows Capital(3AC)の運用資産はピーク時に、2兆円以上(180億ドル)に上ったが、テラ(LUNA)に出資し、ロックアップした約270億円(2億ドル)を損失。その後、高いレバレッジを掛けた「リベンジ・トレーディング」に取り組むようになったとされる。

その過程で、仮想通貨を担保にBlockFi、Genesis、Nexo、Celsiusといった業界最大手の融資会社から巨額資金を借り入れてきたと見られている。3ACにビットコイン(BTC)とステーブルコインで計900億円相当のエクスポージャーを取っていたVoyager Digitalは27日、3ACに対して債務不履行通知を発行するなど債務問題は業界全体へ飛び火している。

関連:仮想通貨ヘッジファンド「Three Arrows Capital」、裁判所が清算を命令か=報道

債務問題の連鎖

香港発の仮想通貨融資プラットフォームのBabel Financeは17日、一部の業界大手が相次いでデフォルト(債務不履行)状態に陥ることを背景に、「流動性プレッシャーに直面している」として顧客資金の出金停止を実施。今もその状態は続いている。

Genesis TradingのMichael Moro CEOは17日、大口ポジションの清算により損失を軽減したことを強調し、「顧客資金に影響はない」とSNSで説明していた。

当社は、あらゆる手段を用いて潜在的な残余損失の回復を積極的に追求する。潜在的な損失は有限であり、組織として当社のバランスシートと相殺できる。リスクを取り除き、前進している。

Genesis Tradingの親会社であるデジタル・カレンシー・グループ(DCG)社は米最大手仮想通貨・ブロックチェーン持株会社であり、21年11月に100億ドルの評価額で資金調達を実施した。情報ソースは、DCGがGenesisの衝撃を緩衝するのに役立つ可能性が高いと語ったという。

関連:仮想通貨企業Voyager、Three Arrowsの債務不履行を発表

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/03 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ソラナ・XRPの現物ETF申請やヴィタリックのイーサリアムコメントなど
仮想通貨の最新市場動向を解説。ビットコインが再び7万ドルを取り戻す中、イーサリアムの動向やソラナのETF申請、XRPの現物ETFの最新情報、アバランチ基盤ゲームへの出資など、時価総額上位銘柄に関する重要な材料をまとめた。
11:30
来週のビットコイン相場は米大統領選やFOMC控え、ボラタイルな1週間を想定|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが、米大統領選や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えたビットコイン(BTC)相場を分析。ボラティリティ(価格変動性)が高まるリスクを指摘し、今後の展望を解説した。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTC円建て最高値更新に高い関心
今週は仮想通貨ビットコインの円建て最高値更新、1BTC=20万ドル到達と米ドルの関係、バイナンス前CEOのCZ氏のイベント登壇に関する記事が最も関心を集めた。
11/02 土曜日
18:00
Sui(スイ)、Web3をAIで変革 エコシステムの最新動向
暗号資産(仮想通貨)業界で注目を集めるSuiがAI監査ツール開発やGoogle Cloudとの提携を通じてAI統合を加速。AIを活用することで、Web2の使いやすさとWeb3の革新性を組み合わせ、利便性向上とブロックチェーン普及を目指す。
15:00
半導体大手エヌビディアがダウ平均の構成銘柄に、インテルと入れ替わる
米エヌビディアが半導体業界の巨人インテルに取って代わり、ダウ工業株30種平均に加わることが発表された。この変更は2024年11月8日から適用される。
12:30
ソラナのDeFi預け入れ総額8700億円到達 Messariの7~9月期レポート
Messariが7~9月期のソラナについてレポート。ソラナ上のDeFi TVLやステーブルコイン時価総額が前四半期比で増加している。
10:42
米政府、FTXサム前CEOからの20億円規模の政治献金返還めぐり交渉中
米国政府がFTXサム前CEOらの政治献金返還について複数のグループと交渉中。最大20億円の寄付金返還を協議している。
08:25
ゲンスラー氏のSECによる提訴、仮想通貨企業の負担は計656億円に
ゲンスラー委員長下の米SECの提訴による仮想通貨企業の負担は計656億円まで増えていることがBlockchain Associationのデータで示されている。SECの委員長を代えるべきだとの声も上がっている。
07:10
スイス大手銀UBS、イーサリアム上でトークン化ファンドを立ち上げ
スイス大手銀UBS傘下のUBSアセットマネジメントは1日、イーサリアムのブロックチェーン上に構築された初のトークン化投資ファンド「uMINT」を発表した。
06:25
XRP現物ETF、21Sharesが米国で申請 3社目に
欧州大手の仮想通貨投資企業21Sharesは1日、XRPの現物ETFの申請書(S-1)を米証券取引委員会に提出した。BitwiseとCanary Capitalの申請に続く3件目となる。
11/01 金曜日
14:00
VanEck、アバランチ基盤ゲーム「Off The Grid」を開発するGunzilla Gamesに投資
米大手資産管理会社VanEckは、Web3ゲーム「Off The Grid」を開発するスタートアップGunzilla Gamesへの投資を発表した。VanEckによるゲーム分野への投資は、今年3月のParallel Studiosへの投資に次ぐものだ。
12:50
米フロリダ州、仮想通貨関連商品に投資 1200億円規模か
フロリダ州の最高投資責任者は、同州が8億ドルの仮想通貨関連投資を行っていると述べた。一方でCBDCに対しては批判的な姿勢を示した。
11:53
米ナスダック指数大幅下落 ビットコイン7万ドル台を割り込む
米大統領選を控えるなか、暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが続落し7万ドル台を割り込んだ。決算シーズンで半導体銘柄が売られ、中東情勢の緊迫化に伴う地政学的リスクの高まりも投資家のリスク回避姿勢を強める。
10:45
米SEC、Web3ゲーム企業Immutableを提訴の可能性
米SECがWeb3ゲーム企業Immutableを提訴する可能性が浮上。同社がウェルズ通知を受領したことを公表し、仮想通貨IMXの証券性を否定してSECと争う姿勢を示している。
10:20
米コインベース、初の自社株買い戻しを承認も株価下落
米コインベースが初となる最大10億ドルの自社株買い戻しプログラムを承認した。7~9月期の総収益は前期比で減少している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧