Web3データのゲーミフィケーション「Phi」、シードラウンドで約2.7億円を調達

Phi(philand.xyz)が資金調達

Web3データのゲーミフィケーションに取り組むPhiは18日、シードラウンドで約2.68億円(200万ドル)を調達したことを発表した。

リードインベスターはChapter OneとDelphi Digitalが務め、フォロー投資家は、ポリゴンベンチャーズの他、暗号資産(仮想通貨)業界の主要な開発者、起業家が参加した。

主な名前には、DeFiレンディングプラットフォームAaveの創設者、Stani Kulechov氏 バンクレスの共同創設者ライアン・ショーン・アダムス ENS(Ethereum Name Service)のコア開発者を務める井上真(Makoto Inoue/matoken.eth)氏が含まれる。

Phi(philand.xyz)は、ウォレットの利用状況を可視化して”オンチェーンアイデンティティ”の形成と、そのゲーム化(ゲーミフィケーション)にフォーカスするプロジェクト。ブロックチェーン内(オンチェーン)と外(オフチェーン)の両方のデータを対象とする。

22年12月にポリゴン(MATIC)でメインネットローンチしたPhiには2つのプロダクトがある。Phi Questでは、外部プロトコルと連携して様々なクエストに取り組み、クリアするとオブジェクトを獲得できる。

もう一方のPhi Landでは、ユーザーが所有するENSドメインから自分の土地を作成し、クエスト&ショップで手に入るオブジェや画像、フロアなどのゲーム内アイテムを置くことで、ウォレット活動に基づいた自分だけのWeb3スペースを構築できる。

ENS(Ethereum Name Service)とは

ENSは、より覚えやすく簡単な文字列を仮想通貨のアドレスとして利用できるようにするためのサービス。インターネットにおけるDNS(ドメインネームシステム)と同様の役割を果たす。例えば「coinpost.eth」のようにすぐに識別できるアドレスの作成が可能。

▶️仮想通貨用語集

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Phiの革新性

Phiは、「Web3エコシステムの可視化とゲーミフィケーションを通じて、次の100万人を分散型世界へもたらす」ことをミッションとしている。Phiのアプローチは、複雑なアクションを簡素化し、具体的なオブジェクトで表現する点で革新的だ。Delphi Venturesの投資アソシエイト、ロブ・サロー氏は以下のように述べている。

Delphi Venturesは、オープンで包括的なピクセルユニバースを作るというミッションを持つPhiチームをサポートできることを楽しみにしている。Web3や幅広い仮想通貨エコシステムは、接続、スワップ、クレームごとにリアルタイムでオンチェーンに展開される、大規模なマルチプレイヤー・ゲームと言える。しかし、ほとんどのWeb3ユーザー体験は魅力に欠け、自分のオンチェーンアイデンティティ、社会的資本、レピュテーションの重要性と魔法を捕捉できていない。

シードラウンドで得た資金は、UI/UXの改善や、新しいソーシャル/ゲーム機能の設計・開発を加速させるのに使用される。

また、より多くのプロトコルとのコラボレーションによる3Dアート、アニメーション、ゲームなどの派生商品の実現、及びコミュニティ拡大も見込まれる。2月には、Aaveの分散型ソーシャルメディア「Lens Protocol」のコラボレーション企画「YASAI LENS Festival」がPhi Questでスタート。最低条件を満たすユーザーに報酬を配布している。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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