ビットコインのオンチェーンデータに複数の強気シグナル、相場は均衡状態
マクロ経済と金融市場
前週末の米NY株式市場では、ダウは前日比2.5ドル(0.01%)高、ナスダックは0.76%高で取引を終えた。
7日に発表された米雇用統計では非農業部門就業者数が予想の範疇に収まったものの、失業率は想定を下回った。
5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25bpの追加利上げを見込まれる一方、市場はすでにその後の利上げ停止局面を織り込みつつある。長期金利が低下し、ドルの下落が進めば、株やビットコイン(BTC)などのリスク性資産には追い風となる。
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仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比0.68%高の28,267ドルに。
先週末には、大手分散型取引所SushiSwapにてスマートコントラクト上の脆弱性が悪用され、330万ドル(4億円相当)のハッキング被害が発生したことが分かった。
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ブロックチェーンセキュリティ企業PeckShieldは、SushiSwapおよび関連コントラクトへのデジタルウォレット接続を「Revoke」する(取り消す)よう呼びかけている。
リボークの手順は以下の記事で解説している。
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1BTC以上保有するウォレットアドレス数が過去最高を更新した。
また、年初来のビットコイン価格上昇に反して平均取引量(週平均)の断続的な減少が確認されており、2024年3月頃の「半減期」以降を見越した長期保有を前提に短期的な売買を避けていることを示唆する。
次回の半減期では新規供給量のマイニング報酬が6.25BTC→3.125BTCまで減少し、その希少価値がますます高まることになる。
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デジタルアセットエコシステム企業投資を行うグロースエクイティファンド「10t Holdings」の共同創設者であるTapiero氏は、昨今のビットコイン相場について、「機関投資家の関心が高まっている」と指摘。
その理由として、ハッシュレート(採掘速度)の急上昇、Ordinals NFTの市場規模拡大、開発者数の増加を挙げた。
Ordinals Protocolの登場により、ビットコインの最小単位であるsatoshi(サトシ)に画像データを記録できるようになったことで、高額取引されるイーサリアム基盤の「CryptoPunks」のスピンオフ版「OrdinalPunks」などが急速に台頭した。
Ordinals Protocolは、2017年のSegWit以来約4年ぶりとなる21年11月のビットコイン大型アップグレードで実装された「Taproot」の機能を用いたもの。
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Ordinalsのメリット・デメリットについては、手数料上昇による利便性低下や決済利用の主目的と相反する見解など賛否両論あるが、データ分析企業Glassnodeは今年2月、レポート内で「ビットコインの取引手数料上昇要因となるものの影響は現時点では限定的だ。少額のBTCを保有するアクティブユーザーの増加が認められる」などと指摘した。
ネットワークの堅牢性が向上し、開発者が増加すればマイナー(採掘業者)の活性化にもつながる。ビットコインのハッシュレートは、年初来の反転上昇も追い風となり過去最高値を更新し続けている。
アルトコイン
上海(Shanghai–Capella)アップグレードを控えるイーサリアム(ETH)については、先物市場におけるFundingRate(資金調達率)に大きな変化は見られず、ロング/ショートの先物金利ほぼフラットだった。
バリデーターの出金機能実装により、これまでロックされてきたビーコンチェーンのステーキング報酬が解除されるため相応の売り圧力が想定されるものの、現在の出来高で十分吸収しきれると見る向きもある。
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コントラクトにロックされている量は1800万ETHに及び、バリデーター報酬としては100万ETH以上が蓄積されている。
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