ドーシー氏のブロック社、ビットコイン採掘ソリューションの開発状況を報告

インテルとの契約も公表

ジャック・ドーシー氏が率いる米ブロック社(旧スクエア社)は、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)向けのマイニングソリューションの開発状況を公表した。

公表したのは先月28日で、プロジェクトの開始以降ASICの開発が大きく進んでいると報告。設計チームを集めて開発を始め、半導体大手インテルから大量のASICを購入する契約を締結したことも明らかにした。ブロック社が独自のマイニングソリューションを開発する一番の目的は、業界の分散化だ。

ASICは、仮想通貨のマイニングに特化した電子的回路(集積回路)のこと。ブロック社は、現在のビットコインのマイニングではASICが広く使われているが、開発には技術や時間が必要で、機器を供給しているのが数社だけであり、集権化している状態だと課題を指摘している。

ブロック社は、この供給の偏りがマイナーとビットコインネットワークにとってマイナスの影響を与えていると主張した。

同社がマイニングソリューションを開発する主な目的は、この課題を解決するため。今後はブロック社のマイニング技術をオープンソース化することを計画しており、他社にハードウェアやソフトウェアのソリューションを提供することも目指している。

今回の発表では、インテルとの契約で開発が加速すると期待を示した。ブロック社のハードウェア部門のトップを務めるトーマス・テンプルトン氏は、ブロックチェーンメディア「CoinDesk」に対し、来年にもプロダクトの提供を開始できる予定だと説明したという。

ASICとは

「Application Specific Integrated Circuit」の略。仮想通貨のマイニング専用の電子的回路(集積回路)を指す。

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決済企業の強み

ブロック社は、社名がスクエア社だった頃からマイニングシステムの構築を検討していた。スクエア社は米大手の決済企業で、今回の発表では、スクエア社での販売管理システムにおけるASICの開発経験が活かせることを説明している。

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同社は、現在市場に出ているASICの機器の多くは5ナノメーターのチップを使用していると述べており、今後は3ナノメーターのチップの開発に注力していくと説明。サイズが小さいと電力消費を減らしたり、コストを下げたりできるなどのメリットがある。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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