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ブロック社TBD、ビットコインのライトニングネットワークで新事業

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ジャック・ドーシー氏率いるTBDの新事業

ジャック・ドーシー氏が率いるブロック社の、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)に特化した事業部門「TBD」は3日、ライトニングネットワークに関する新事業「c=(シーイコール)」を立ち上げた。

シーイコールは、「グローバル決済を分散化すること」「ライトニングネットワークのエコシステムを拡大すること」を掲げており、次のように目標を説明している。

私たちは、ライトニングネットワークのポテンシャルを信じている。それは、世界の決済を民主化し、各人がそのファイナンス(資金管理や金融)を自分の手中にして未来を切り開いていくことを可能にするものだ。

このビジョンに基づいて、「c=」は流動性、サービス、インフラを提供することで、ライトニングのエコシステムを拡大し、誰もが高速かつ低コストのグローバル決済を活用できるようにする。

ライトニングネットワークとは

ビットコインのトランザクション処理能力を解消するため、レイヤー2を利用したオフチェーン技術のこと。ライトニングネットワークを導入すれば、混雑しがちなブロックチェーンの外で取引を行うことができ、取引の高速化や手数料削減につながる。取引の高速化や手数料削減が実現すれば、少額決済が行えるようになるため、それによって新しい商品やサービスが生み出されることも期待されている。

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「c=」の特徴

シーイコールは、プラットフォームの3つの特徴として「ライトニングネットワークの信頼性とノンカストディアルである性質を活用すること」「ライトニングネットワークの全ユーザーが利用可能という包摂性」「ライトニングについての知識で信頼される情報源になること」を挙げた。

なお、ノンカストディアルとは、取引所やサービス提供企業といった中央管理組織ではなく、ユーザー自身が資産を管理できる性質のことだ。

シーイコールは、「高速で安価なビットコイン決済」には将来性があり、その一部となるインフラを構築していると述べている。また、ライトニングネットワークの課題に取り組んでいくとして次のように説明した。

ライトニングネットワークでは、信頼できるノードからの流動性が必要なときに得られないことがあり、これが支払いを難しくしている。私たちは、ライトニングネットワークを使った決済取引を、簡単に使えて信頼性の高いものにしたいと考えている。

ライトニングネットワーク上で取引する企業や人々のために、ルーティングノードを構築しているところだと続けた。

顧客としては、ライトニングネットワークによる決済の導入を検討している企業やウォレット、ライトニングネットワークの専門家などを想定しており、協業を呼びかけている。

分散型のウェブプラットフォーム「Web5」

TBDは2022年6月、新しい分散型のウェブプラットフォーム「Web5」を発表した。ユーザーが個人情報や自身のデータを自分で管理できるようにするためのレイヤーとして機能するもので、分散型のノードを稼働させ、各種アプリケーションに個人情報やデータのストレージを提供する役割を果たすとしている。

構成要素としては、「分散型ID識別子」「分散型ウェブノード」「自己主権型IDサービス」などを挙げた。

関連「Web5」プラットフォーム、ジャック・ドーシー氏のビットコイン事業「TBD」が発表

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