ビットコインのブロックチェーンの機能拡充へ 新提案「BIP-420」が公開
ビットコインの機能拡充へ
ビットコイン版NFTプロジェクト「Taproot Wizards」の共同創設者であるUdi Wertheimer氏は23日、自身らが推進する開発提案が「BIP-420」としてナンバリングされたことを発表した。
この提案は、暗号資産(仮想通貨)ビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトやオンチェーン取引などを実行できるようにするためのもの。実際に実装されるかは現時点では不透明だが、以前から関心を集めている機能である。
スマートコントラクトとは
あらかじめプログラムされた条件に応じて自動で契約を執行する仕組みを指す。スマートコントラクトの機能が実装されている代表的なブロックチェーンはイーサリアム。
▶️仮想通貨用語集
Wertheimer氏はスマートコントラクトやオンチェーン取引の実行以外にも、BIP-420が実装されればブリッジやゼロ知識証明の検証なども可能になると説明。そして、「この提案はビットコインを再び魔法のようにするための重要な一歩だ」と主張した。
「再び」と述べている理由は、以前はこの機能(OP_CAT)がビットコインに実装されていたためとみられる。もともと実装はされていたが、ビットコインの生みの親サトシナカモトが脆弱性への懸念から2010年に削除したという。
現在、この提案はまだドラフト版の段階。今後は技術、セキュリティ、有用性などを考慮しながら、コミュニティで議論がされていくとみられる。
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ビットコインのエコシステム
ビットコインは最近、ETF(上場投資信託)や半減期以外でもエコシステムの開発で注目度が高まっている。
注目を集めているプロジェクトの1つが、ビットコインのリステーキング(再ステーキング)を可能にする「BounceBit」。今月11日にはバイナンスから独立したベンチャーキャピタルのバイナンスラボが、BounceBitへの出資を発表した。
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また、トークンの新規格「Runes」に対する関心も高い。Runesは、ミームコインのような代替可能なトークンを作成することができる規格である。
Runesは、マイナーの採掘報酬が半分になる半減期と同時にローンチ。新たな規格がローンチされたことでビットコインのブロックチェーンでは手数料が過去最高値に達するなど、大きな話題になっている。
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ローンチ後は、NFT電子市場大手「Magic Eden」やビットコイン・Ordinalsのウォレット「Xverse」がRunesに対応した。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します