はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインの新規格「Runes」、半減期後の需要殺到でBTC取引手数料が急騰

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

取引手数料が過去最高値を達成

半減期を完了した暗号資産(仮想通貨) ビットコイン(BTC)の取引手数料が、過去最高値に達し、大きな話題となっている。 

半減期では、マイナー(採掘業者)が獲得するブロック報酬が半分になることから、その後のマイニング事業における採算性が懸念されるが、今回の半減期では当面は、その懸念が払拭される結果となった。

ビットコインは20日、日本時間午前9時9分に4回目の半減期を完了。ViaBTCによって採掘された半減期ブロック840,000には、合計3,050のトランザクションが含まれ、37.6BTC(執筆時現在、約3億7,678万円)の手数料が支払われた。

マイナーへのブロック報酬は50%減少したが、同日の平均取引手数料は127.9ドルと急騰した。これは、前日の平均手数料の約6倍にあたる。また、YChartsによると、ブロック報酬と取引手数料を含むマイナーの同日の総収益は、1日で過去最高となる1億780万ドル(約166億円)に達した。

このような手数料高騰の背景には、ビットコインの新たなトークン基準である「Runes」プロトコルが、半減期と同時にローンチしたことが大きく関連している。

関連2024年注目の仮想通貨10選 各セクターの主要銘柄と関心を集める理由を解説

Runes(ルーン)とは

Runesは、ビットコイン上でNFT(非代替性トークン)の発行を可能にした「Ordinals(オーディナル)」の開発者、Casey Rodarmor氏による新しいプロトコル。半減期と同じブロック840,000でローンチした。

ここ数年間でOrdinalsへの熱狂が、ビットコインのエコシステムに新風を吹き込み取引が活発化したことを受け、Runesはローンチ前よりコミュニティの大きな注目を集めていた。

Runesは、ユーザーがオンチェーンでトークンを発行(エッチング)したり鋳造(ミント)したりできるという点ではOrdinalsに似ているが、Ordinalsが「代替不可能」なNFTを作成するのに対し、Runesは、ミームコインのような代替可能なトークンを作成することができる。

Runesは、現行のビットコインの代替トークン標準(BRC-20)を改善するもので、BRC-20が既存のプロトコルを活用しているのに対し、Runesはより効率的になるようゼロから設計されている。

また、BRC-20がアドレス(ウォレット)残高の管理方式として、イーサリアムと同様、アカウントに直接記録するアカウント方式を使用しているのに対し、RunesはUTXO(Unspent Transaction Output=未使用トランザクションアウトプット)方式を使用する。UTXOはユーザーが受け取ったものの、使用していないビットコインの量を表している。

Rodarmor氏は、BRC-20などのトークン基準が、オフチェーンのデータに依存する傾向があるのに対し、Runesでは完全にオンチェーンになるため、UTXOモデルが優れていると主張する。

関連:ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由

Runesが手数料高騰に影響

Runes初のプロジェクトは、Rodarmor氏自身による「UNCOMMON・GOODS」プロジェクトだが、Runesの関連情報を提供するrunealpha.xyzによると、すでに6,500を超えるRunesがエッチングされている。

仮想通貨データプラットフォームDuneの分析によると、Runesの取引量がビットコイン全取引量の57%を占めており、手数料の高騰に寄与しているようだ。

ビットコインとマクロ経済の調査企業The Bitcoin Layerによると、マイナーのブロックごとの収益全体に占める手数料の割合は、過去最高の75%に達したという。

Runesは「本質的に全員が負ける愚か者のゲーム」のようだとしながらも、ブロックスペースを占有することから、ライトニングネットワークのようなレイヤー2のスケーリングソリューションの開発と拡大の必要性を強調することになると、同社は見ている。

また、このような状況は、「ネットワークに対する需要が現在よりも桁違いに大きくなった、今から数十年後のビットコインのマイニング経済に、何が起こるのかを示す予告編のようなものだ」と指摘した。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/15 木曜日
17:44
リミックスポイントが決算発表、経常赤字5.4億円に 来期の暗号資産は強気シナリオ想定
リミックスポイントが25年3月期の決算を発表。暗号資産(仮想通貨)評価損が影響し、5.4億円の経常赤字となった。一方、来期はビットコインETF資金流入やトランプ政権政策を背景に、業績の大幅回復を見込んだ。
17:16
NXPCとは|MapleStory N対応の仮想通貨を解説|買い方・将来性
Nexon発のMapleStory Nで使用される仮想通貨「NXPC」の仕組みや買い方を初心者向けに解説。メイプルストーリーのWeb3版ゲームの経済システムからウォレット設定まで徹底ガイド。
14:00
「イーサリアムにおける重要な転機」BTCS社、ETH保有増やすために最大84億円調達へ
ナスダック上場のBTCS Inc.が84億円規模の転換社債発行で仮想通貨イーサリアム購入戦略を強化。第一弾の調達ではバリデーターノード運用拡大とステーキング収益増加を目指す。
13:15
米民主党、トランプ一族の仮想通貨事業に関する「疑わしい活動報告」提出を財務省に要請
米下院の民主党幹部が財務省に対し、トランプ一族のDeFi事業「WLF」とミームコイン「TRUMP」に関する疑わしい活動報告(SAR)の提出を要請した。民主党は、要請の根拠として「贈収賄、汚職、利益相反」への懸念を挙げた。
13:00
パンテラCEO、ビットコインが米株式市場を凌駕する理由を解説
仮想通貨VC大手パンテラキャピタルの創設者がToken2049で講演。米政権の好意的な政策や市場の割安感から、ビットコインが株式市場を上回る成長をいずれは遂げると分析。
12:00
JPモルガン・Ondoなど、RWAトークン化のクロスチェーン決済実験に成功
チェーンリンク、JPモルガン、Ondo Financeが共同でトークン化米国債ファンドのクロスチェーン決済テストを実施した。DvP取引の効率化とリスク低減を実現するとしている。
11:53
アジア富裕層が仮想通貨投資を拡大、アルトコイン市場は節目を超える
暗号資産(仮想通貨)ビットコインは10万ドル台を堅持し、過去最高値まであとあと6%の位置に迫る。アルトコイン市場も840億ドルの抵抗線を突破し、底打ち反転のシグナルも。UBSの調査ではアジアの富裕層が従来の資産から仮想通貨へ資金を移している現状が指摘された。
11:20
ウクライナ、国家のビットコイン準備金創設へ=報道
ウクライナが国家戦略としてビットコイン準備金創設を進める模様。トルコでのロシア・ウクライナ首脳会談の動きと併せて解説。
11:15
カルダノ創設者ホスキンソン、3700万ウォレットに仮想通貨エアドロップ計画を発表
チャールズ・ホスキンソン氏がConsensus 2025で8つのブロックチェーンをまたぐ「Glacier Drop」を発表。ベンチャーキャピタル排除の新エアドロップ戦略で仮想通貨コミュニティの統合を目指す。
10:30
セイラーのストラテジー社、「ビットコイン戦略でナンバーワンの上場企業へ」=アナリスト
アナリストのジェフ・ウォルトン氏はFTの特集で、ストラテジー社が仮想通貨ビットコインを基盤に市場で最強の企業になると予測。
09:50
リミックスポイント、ビットコインを追加購入 暗号資産保有総額は111億円超に
リミックスポイントがビットコインを5億円分追加購入。イーサリアムやリップルなども含めた暗号資産(仮想通貨)の総保有額は111億円を突破。Web3領域の投資事業を加速。
09:45
イーサリアム価格急騰の3つの要因とは、資産運用会社が分析
仮想通貨イーサリアムの価格急騰の背景には、ステーブルコインとトークン化、Layer 2の進展、投資家のショートポジション解消などが影響。市場動向と成長要因を詳しく解説。
09:31
BTC以外の仮想通貨に分散投資するメリット、Bitwise幹部が考察
ビットコイン以外の仮想通貨にも分散投資を行うメリットをBitwise幹部が考察。インターネット業界の株価の歴史を例に挙げ、大多数の投資家がアルトコインも保有すべきだと主張している。
09:25
メタプラネット1Q決算、ビットコイン投資で135億円の含み益
メタプラネットが2025年第1四半期決算を報告。5月時点で保有ビットコイン量が6,796BTCに到達し含み益へ転換している。株主数も増加中だ。ビットコイン財務戦略の最新状況を解説する。
08:41
テザー社、AI開発プラットフォーム「QVAC」を発表 ビットコインとUSDT決済も対応
テザー社が分散型AI開発プラットフォーム「QVAC」を発表。ユーザーのデバイス上でAIが動作し、クラウド接続不要。AIエージェントがビットコインやUSDTで自律取引が可能。2025年第3四半期リリース予定。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧