WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン相場、底打ち判断は時期尚早 「流動性の回復が鍵」=ウィンターミュート分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 現物ETF・DATともに資金流入の反転兆候なし
  • 夏場5万ドル台への下落も排除できないと警告

市場に安堵感

暗号資産(仮想通貨)マーケットメイカーのウィンターミュート(Wintermute)は16日、週次市場レポートを公開した。直近の市場反発について、マクロ環境の好転による安堵感に伴う戻りに過ぎず、相場の本格的な転換を示すものではないとの見方を示している。

レポートは、金融・仮想通貨市場における反発を牽引したのは、マクロ経済における不透明感の払拭だったと指摘した。

一つの主な要因は、5月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比+4.2%と加速したものの市場予想の範囲内で着地し、コア指数が+2.9%へ鈍化したことだ。これにより、インフレがピークに達しつつあるとの期待感が市場に広まった。

より大きな要因は100日以上に及んだイラン紛争が終結に向かっていることだ。国際指標であるブレント原油価格は110ドル台前半から80ドル台後半まで急落し、今週だけでも6.6%下落した。2月下旬から市場に大きな影響を与えてきた地政学的リスクプレミアムは、急速に解消されつつある。

市場全体の資金の動きを見ると、この安堵感がもたらした影響はより明確だ。原油市場から引き上げられた資金は、小型株(ラッセル2000:+4.0%)やアルトコイン(+3.1%)などリスク資産へ流入。ハイテク株中心のナスダック(+2.3%)やビットコイン(+1.9%)を上回る強い反発を牽引するなど、リスクオンの動きが強まった。

Cross-asset performance

出典:ウィンターミュート

仮想通貨市場の現状

マクロ環境の好転を受けて反発した仮想通貨市場だが、ウィンターミュートはその現状について、より慎重な姿勢を示している。

6月初旬に起きた仮想通貨市場急落について、米マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長による32BTCの売却と、それに伴う資本不安が下落要因として語られることが多かった。しかしウィンターミュートは、この見方を明確に否定した。

下落の原因は二つあるという。一つは、インフレ懸念の高まりと強固な雇用統計(NFP)を受け、広範なリスク回避の動きが広がったこと。もう一つは、ビットコインが5月中旬に6万ドル台から8万3,000ドル付近まで大幅に回復した動きが、「弱気相場における一時的な反発(ベアマーケット・ラリー)」に過ぎなかったことが確認された点だ。

このサイクルを振り返ると、2025年10月以降に20%超の下落が3回発生している。初回と2回目は方向性のある売り圧力だったのに対し、今回の8万3,000ドルから6万ドル台への下落局面は性質が異なり、「ベアマーケット・フェイクアウト」(弱気相場における偽のブレイクアウト)だったとウィンターミュートは分析する。この動きは、ロング・ショート両方向のトレーダーを翻弄する結果となった。

パーペチュアル先物(無期限先物)・オプション市場では、方向性のあるエクスポージャーへの意欲が低調だ。こうした状況から、夏場にかけての調整局面が基本シナリオだとウィンターミュートは見ている。

関連記事:ビットコインの底打ち価格、基本シナリオは? ギャラクシーデジタル予想

ギャラクシーデジタルが仮想通貨ビットコインの今サイクルにおける底値シナリオを3つ提示した。4年周期は有効だが価格の振れ幅が小さくなっているとも指摘する。

流動性が鍵

仮想通貨は依然としてマクロ資産であり、市場における過剰な流動性の逃避先として機能しているとレポートは主張する。

その流動性は、ステーブルコイン、ETF(上場投資信託)、DAT (仮想通貨を主要資産として保有・運用する上場企業)という三つの主要経路を通じて市場に流入する。しかし、現物ETFは過去最長の資金流出を記録し、DATの運用資産残高はピーク時の約2,200億ドルから約1,400億ドルへ激減した。いずれの経路にも、現時点で資金流入へ反転する兆候は見られないという。

ウィンターミュートは、この状況が好転するまで、底打ちの判断は時期尚早であると主張する。実際のトレンド反転を判断するには、ステーブルコインの発行・償還動向、ETFの資金フロー、DATの投資活動といった資本の流入経路に構造的な変化が見られる必要があるとしている。

同社は、長期的なリスクとリターンの比率という観点から見れば、6万ドル台前半という現在の価格帯は十分に魅力的であると主張。相場の急落が起きるたびに、「より質が高く、確信度の高い長期保有者層」が形成されていると分析している。

ただし、これは底打ちを意味するものではない。出来高の細る夏枯れ相場の中では、状況次第で5万ドル台まで下落する可能性も排除できないとウィンターミュートは警告する。投資家へのアドバイスとして、「注目すべきは、価格でもニュースの見出しでもなく、資金の動きだ」と結んでいる。

相場解説記事:ビットワイズCIO「底値より天井か」がビットコイン投資の本質と見解

ビットワイズのマット・ホーガンCIOは、ビットコインが底を打ったかどうかより、天井がまだ来ていないかを問うべきだと主張。ギャラクシー・NYDIG・スタンダードチャータードの底値予想も含め、各機関の見解を整理した。

解説記事:株・FXのテクニカル分析【2026年】チャートの読み方・移動平均線・MACDを体系解説

国内最大手の仮想通貨(暗号資産)メディア。ビットコイン、イーサリアム、XRPなどのニュース速報・価格情報・買い方・初心者解説を毎日配信。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/10 金曜日
19:01
片山金融相、仮想通貨ETFの国内解禁に改めて意欲
片山さつき財務・金融担当相がQUICKセミナーで仮想通貨ETFの国内解禁検討を表明。仮想通貨を金融商品と位置付ける金商法改正案は参院審議中で、成立すれば2027年度施行の見通し。SBI証券・楽天証券は仮想通貨投信の販売準備を進める。
18:00
OKJ、カントンコイン(CC)取扱い開始予定 板取引でのCC取扱いは国内初
OKJが7月15日、カントンコイン(CC)の取扱いを開始予定で、対応暗号資産は54種類に。板取引での提供は国内初。Canton NetworkにはGoldman Sachs等大手金融機関に加え、SBIグループのSBIデジタルアセットホールディングスも運営参加している。
17:03
メタプラネット・JPYCら4社、デジタルクレジット共同検討
メタプラネットとJPYC、Progmatなど4社が、ビットコインとステーブルコイン、セキュリティトークンを組み合わせたデジタルクレジット領域の共同検討を開始した。中堅企業の資金調達課題や「Project NOVA」構想との関係を解説する。
15:57
ロシア、約12.7万円超の仮想通貨取引に届け出義務
ロシア当局が、外国貿易に関わる100万ルーブル(約212万円)超の仮想通貨取引をロスフィンモニトリング(金融監視庁)へ自動報告する方針。6万ルーブル(約12.7万円)超の取引も送金者情報の届け出が必要になる。
15:43
INSPAY、Sui上のステーブルコイン決済を日本の実店舗へ 
INSPAYが米Mysten Labsと戦略協業を発表。Suiのガスレス送金を基盤に、自動販売機や飲食店などの実店舗向けステーブルコイン決済をWebX 2026で初公開し、実証パートナーの募集も開始する。
14:25
ビットワイズの仮想通貨指数15.4%安 ETFも流出最大
ビットワイズ・アセット・マネジメントが公表した四半期レポートを解説。仮想通貨指数は15.4%下落し現物ETFも記録的流出となったが、予測市場やRWA、ステーブルコインは拡大し業界規模は前回サイクルの底値時の2倍に達したと分析している。
13:45
セリグ米CFTC委員長、クラリティー法成立は「議会の急務」 
米CFTCのセリグ委員長がFoxビジネスに出演し、仮想通貨市場構造法『クラリティー法』の早期成立を要請した。法案が停滞すれば規制当局が独自にルールを策定せざるを得ないと警告した。
13:30
ビットマイン、2万ETH超イーサリアムを追加取得
米イーサリアム・トレジャリー企業ビットマインが10日、ギャラクシーデジタルから2万500ETHのイーサリアムを追加取得した模様。6月28日時点の保有量は574.2万ETHで、目標とする5%取得の95%に達している。
12:00
ファントムおよびハイパーリキッド関連団体、DeFi規制で米CFTCに改善要望
仮想通貨ウォレット「ファントム」とDEX「ハイパーリキッド」の関連団体が米CFTCに意見書を提出。DeFiなど非カストディアル型プロトコルの法的取り扱い明確化など3点を求めた。
11:30
NEC、生体認証と分散型IDのオンチェーンサービスをアバランチと共同検討
NEC(日本電気)は10日、アバランチ開発のアバ・ラボズと覚書を締結し、生体認証技術を活用した分散型デジタルID(DID/VC)とアバランチを組み合わせた次世代オンチェーンサービスの共同検討を開始した。インバウンド向けユースケースを解説するホワイトペーパーも公開している。
10:12
ゴールドマン・サックス、従業員の予測市場取引を禁止
ゴールドマン・サックスが選挙や自社関連の予測市場取引を従業員に禁止したことが9日に判明した。グーグル社員のインサイダー取引事件を受け、モルガン・スタンレーなど金融各社もポリシー整備を加速させている。
09:50
ビットコイン、7月は季節的に強気傾向も反発は一時的か=クリプトクアント
クリプトクアントが仮想通貨市場を分析。ビットコインは7月の季節性や需要回復で反発したが、ブルスコア指数は弱気水準にとどまっており一時的なものとみられると見解を示した。
09:45
MARA、米テキサスに最大2GW拠点取得 ビットコインマイニング拡大
MARA HoldingsがHIF USAからテキサス州の大規模電力拠点を取得。最大2GWの供給網容量を確保し、Starwoodと共同でBTCマイニング・AI計算拠点を開発する。買収額は最大974億円規模。
09:15
イーサリアム財団、AIエージェント活用でプロトコル脆弱性を探索 バグを修正
イーサリアム財団のプロトコルセキュリティチームがAIエージェントをプロトコルコードに投入し、実際のバグを発見・修正した。偵察・探索・検証の役割を持つエージェント群を並列稼働させ、p2pレイヤーの脆弱性1件をCVEとして公開した。
07:55
ビットゴー、ビットコインウォレット向けの量子リスク管理機能を機関に提供へ
ビットゴーは、仮想通貨ビットコインウォレット向けの量子リスク管理機能を発表。量子コンピュータの発展による将来的なリスクが懸念される中、先回りして対応を進める。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧