4回目のビットコイン半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札

レアなSatoshiの需要

暗号資産(仮想通貨)ビットコインの今月の半減期後に一番最初に採掘されたSatoshi(BTCの最小単位)は25日、「CoinEx」で行われたオークションで33.3BTC(3.3億円相当)で落札された。

過去の3回の半減期とは違い、Satoshiにナンバリングできる技術「Ordinals」が誕生したことによって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。オークションでは、半減期のブロックをマイニングしたプール「ViaBTC」が対象のSatoshiをオークションに出品していた。

Satoshiとは

ビットコインの最小の通貨単位のこと。名前の由来は、ビットコインの技術論文著者である正体不明の人物、もしくは団体である「サトシ・ナカモト」。

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1satoshiはBTCで表すと0.00000001BTC。本記事執筆時点では、1satoshi=0.1円であり、ViaBTCはこのSatoshiを3.3億円で売却したことになる。

Ordinalの公式サイトでは、Satoshiのレア度を以下のように分類。今回オークションで販売されたのは「epic」に属するSatoshiである。

  • common:各ブロックの最初のSatoshi以外のもの
  • uncommon:各ブロックの最初のSatoshi
  • rare:難易度調整(約2週間毎)後の最初のSatoshi
  • epic:半減期(約4年毎)後の最初のSatoshi
  • legendary:半減期と難易度調整が同時に起きた後(約24年毎)の最初のSatoshi
  • Mythic:ネットワーク上で一番最初に採掘されたSatoshi

今回の入札は1BTC(現レートで1,001万円相当)から開始。その後、入札が3日間繰り返され、最終的に33.3BTCまで価値が上昇した。

ビットコインブロックチェーン上に存在するepicのSatoshiは現時点で4つのみ。legendaryのSatoshiが誕生するのは2032年ごろである。

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マイナー報酬

ビットコインは20日に4度目の半減期を迎えた。投資家の間では、半減期は4年に一度の強気イベントとの見方が多いが、マイナーにとっては採掘報酬が半分になるため、事業運営に与える影響は大きい。機器や電気代などマイニングには運営コストがかかっており、現金が必要になれば採掘したビットコインを売る必要も出てくる。

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一方で、マイナーは採掘報酬だけでなく、手数料からも報酬を得ている。20日の半減期では、採掘報酬が半減するタイミングで、新しいトークン規格「Runes」がローンチ。Runesによって手数料が急騰し、「The Block」のデータによれば、20日のマイナー報酬は史上最高額となった。

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RunesはOrdinalsの開発者Casey Rodarmor氏による新しいプロトコル。ユーザーがオンチェーンでトークンを発行(エッチング)したり鋳造(ミント)したりできるという点ではOrdinalsに似ているが、Ordinalsが代替不可能なNFTを作成するのに対し、Runesはミームコインのような代替可能なトークンを作成することができる。

以下は「BitInfoCharts」が提供する手数料の平均額のチャート。20日と比較すれば落ち着いてはいるが、その後も手数料は高い水準にある。

出典:BitInfoCharts

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