2028年までの5つの予測を発表
暗号資産(仮想通貨)インデックスファンドを提供するBitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は23日、2028年に予定される、次のビットコイン半減期までに起こることを予想した。
ビットコインの、今後数年のターゲット価格を25万ドル(約3,880万円)以上とする予測も含まれる。ホーガン氏が提示した5つの予測は以下の通りだ。
- ビットコインのボラティリティは50%低下する
- 一部のポートフォリオでビットコインへの5%の割り当てが一般的になる
- ビットコインETFは2,000億ドル(31兆円)以上の資金を集める
- 中央銀行がビットコインへの資産配分を開始する
- ビットコインの価格は25万ドルを超える
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半減期とは
ビットコインなど仮想通貨のマイニング報酬(=新規発行量)が半分に減るタイミングを指す。仮想通貨にはインフレを防ぐために「発行上限」が定められているものが多く、一定周期で訪れる半減期の度に、新規発行量が半分に減る仕組みになっている。供給量が減ることで希少価値が大幅に上昇し、価格が高騰しやすくなるため、仮想通貨特有の注目イベントでもある。
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予測の詳細
ホーガン氏はまず、様々な要因からビットコインのボラティリティ(価格変動の大きさ)は今後さらに低下していくと述べた。特に、ETF(投資信託)を主な材料として挙げている。
ETFは、ファイナンシャルアドバイザー、ファミリーオフィス、機関投資家などをビットコイン市場に呼び込むと指摘する形だ。
ホーガン氏によると、こうした投資家は、個人投資家よりもポートフォリオのリバランスをよく行い(高値で売り、安値で買うなど)、四半期ごとなど定期的な投資を行う可能性が高い。このことがボラティリティ低下につながり得るとしている。
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さらにホーガン氏は、ボラティリティ低下が実現すれば、特に、ある日付までに資産を増やすことを目的とするファンド(例えば退職年金ファンド)が、資産の5%をビットコインに配分してもおかしくないと論じている。
また、ビットコインは国債発行など借金によって供給を拡大できない資産であり、外国政府によって差し押さえられることがないなどの特徴があり、これが各国の中央銀行にとっては魅力になる可能性があると述べた。
特に、米国が外交で金融を使った手段(経済制裁など)を取ることも増えている中で、一部の他国政府においてはビットコイン保持のインセンティブが上昇するとしている。
ホーガン氏は、現物ETFが立ち上げられて資金が流入しており、米国の大手金融企業の数々もビットコインを支持している状況から、ビットコインは今後もさらにメインストリームを目指して普及していくのではないかと意見した。
なお、今後のビットコイン価格については、英金融大手スタンダードチャータード銀行が、24年末までに15万ドル(約2,322万円)まで上がる可能性があると予測しているところだ。
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