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ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート

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インフレ率で金より希少に

ブロックチェーン分析を行うGlassnodeは23日、ビットコイン半減期についてのレポートを公開した。ビットコインの供給インフレ率が、金(ゴールド)よりも低くなったと指摘している。

Glassnodeは、今回迎えた4回目の半減期は、「ビットコインとゴールドの比較において重要な節目」だとして、次のように述べた。

史上初めて、ビットコインの定常状態発行率(0.83%)がゴールド(約2.3%)よりも低くなった。この点から見ると、ビットコインはゴールドよりも希少な資産になったと言えるだろう。

ビットコインの各ブロックは、おおよそ10分に1回採掘されるが、生成されるビットコインは以前の6.25 BTCから3.125 BTCへと半減したところだ。

半減期の前は1日あたり900 BTCが生成され、1.7%の年間インフレ率だった。半減期後は1日あたり450 BTCが生成され、インフレ率は0.85%程度となる計算である。

半減期とは

ビットコインなど仮想通貨のマイニング報酬(=新規発行量)が半分に減るタイミングを指す。仮想通貨にはインフレを防ぐために「発行上限」が定められているものが多く、一定周期で訪れる半減期の度に、新規発行量が半分に減る仕組みになっている。供給量が減ることで希少価値が大幅に上昇し、価格が高騰しやすくなるため、仮想通貨特有の注目イベントでもある。

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Glassnodeは、今回の半減期までに、ビットコインの最終供給量2,100万 BTCの約94%に相当する、19,687,500 BTCが採掘されたと説明した。

このため、今後126年間に採掘される残りのビットコインは1,312,500 BTCだけとなる。次の半減期までには、656,600 BTCが採掘される見込みだ。

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「採掘による供給量は全体のごく一部」

一方でGlassnodeは、新たに採掘されるビットコイン量は、ビットコインエコシステム内で、スポット取引、デリバティブ取引、オンチェーン送金されたりして移動している総資本の0.1%未満に過ぎないとも指摘した。

そこで、半減期によってマイニングによるビットコイン供給量が半減するといっても、毎日取引され価格に影響を与えている既存のビットコインの数と比較するとわずかであると続けている。

そうした観点からは、採掘報酬が半減することによる価格への影響は低くなっていると意見する格好だ。

Glassnodeは、過去の半減期におけるビットコインの価格パフォーマンスには大きなばらつきがあり、あまり今後の参考にはならないと推測している。

半減期間の価格上昇を測定すると、ビットコイン価格は、2回目の半減期と3回目の半減期の間で1,336%上昇していたが、3回目と4回目の間では569%上昇にとどまった。

Glassnodeはこうした、半減期間で見たビットコイン投資収益の減少について、市場規模と、市場を動かすために必要な資本フローの規模が拡大した自然な結果だとしている。

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