ソニー「ソニューム」、決済インフラTransakと連携へ ユーザーの利便性を向上
決済の利便性向上へ
Web3決済インフラを提供するTransakは30日、Sony Block Solutions Labsと連携することを発表した。
具体的には、Sony Block Solutions Labsが開発するイーサリアムL2チェーン「Soneium(ソニューム)」にTransakのインフラを導入する。Soneiumに570万超の新たなユーザーを取り込む機会を提供するとTransakは説明している。
L2とは
「レイヤー2」の略で、「2層目」のネットワークのこと。全ての取引をメインチェーンで処理すると負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。取引の一部をL2で行うことで、メインチェーンの負荷軽減や処理速度の向上を期待できる。
▶️仮想通貨用語集
Sony Block Solutions Labsはソニーのグループ企業。同社は、ソニーグループとStartaleの合弁会社で、今月23日にSoneiumを発表して国内外で大きな注目を集めた。
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Transakは米国や英国、カナダなどの国に事業登録している決済インフラ企業。160超の国にインフラを提供しており、350超のアプリが同社のインフラを利用していて、上述した通り世界に570万超のユーザーがいるという。
今回の発表でTransakは、Soneium上に構築されるプロジェクトやトークンに世界のユーザーがアクセスできるようにすると説明。
Transakのインフラを利用すれば、クレジットカードやデビットカード、Apple PayやGoogle Payなど、従来から馴染みのある決済手段で暗号資産(仮想通貨)やNFTなどのデジタル資産を売買できるようになるとしている。
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ユースケースについて
金融や音楽など様々なユースケースでTransakのインフラが利用されることになるとみられるが、今回の発表で特に強調しているのがゲームでの活用。日常的な決済手段を使ってアイテムやNFTを容易に取引できるようにすることで、ゲームのプレイヤーにシームレスな体験を提供できるとTransakは述べている。
また、Transakは3段階のKYC(本人確認)手続きと各地域に合わせた決済方法を提供しており、それによってプレイヤーは少額決済を行う際に、法定通貨と仮想通貨の交換を容易に行えるとも説明。
そして、この利用のしやすさがゲームコミュニティにブロックチェーン技術を広く普及させ、プレイヤーの関わりを深めたり、収益化の機会を作ったりできるようになるだろうとした。
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