- 取引所の仲介なしで仮想通貨取引を行う事が可能になる仕組み、「アトミックスワップ」
- 第三者の仲介を省く事で取引速度が向上し、不正な取引のリスクも減ります。
アトミックスワップとは、取引所などの第三者の監視と仲介が必要なくなり、種類が違う仮想通貨の取引でもユーザー間だけで可能にする仕組みです。
特徴
- 異なる仮想通貨同士で取引が可能
- 第三者の仲介を省ける
- 取引速度が向上
- 不正な取引のリスクが減る
簡単な仕組み説明
例として、Aさんが保有しているビットコインとBさんが保有しているライトコインを交換する場合で解説します。
パターン1の場合
通常の場合、持ち逃げされるリスクがあります。
パターン2の場合
パターン1を防ぐために第三者(仲介者)を立てる場合はリスクが減りますが、手数料と時間がかかります。
アトミックスワップの場合
アトミックスワップを活用すると、第三者(仲介者)なしに、また持ち逃げされるリスクなしで取引が可能で、また異種通貨の取引も取引所などを介す事もありません。
同じく例を挙げて説明します。
まず先にA子ちゃんがビットコインを送ります。
A子ちゃんはビットコインを送金するために秘密の情報が入ったボックスを作ります。そのボックスの中にはこのボックスを開けるためのB太郎くんの署名と秘密の情報を内蔵させます。
同様にB太郎くんもライトコインを送金するために秘密の情報が入ったボックスを作ります。その際の情報はA子ちゃんがビットコインを送る際に作成した秘密の情報と同じものを利用します。そのボックスの中にはこのボックスを開けるためのA子ちゃんの署名と秘密の情報を内蔵させます。
そして、A子ちゃんがボックスを開けライトコインを取り出したときにB太郎くんに秘密の情報が送られ、B太郎くんもボックスを開けることができ、ビットコインを取り出せます。
両側での取引が一瞬で起こるため、片方が責任を果たさないということは不可能です。そしてたとえ片方の取引が半分進んだ段階で中止するようなことがあっても、一定期間後には両者に全額返金されるので、持ち逃げのようなリスクはありません。
このアトミックスワップによって誰が相手でも世界中どこにいてもわざわざ取引所や第三者を介さなくても仮想通貨の取引をできるようになります。その結果、仮想通貨の取引量は増加し、支払いに仮想通貨が使われるようになるでしょう。
現在アトミックスワップに参加できる通貨は限られています。最近Litecoin創設者Charlie Lee(リー氏)が自らDecred開発チームとアトミックスワップを行ったことでLitecoin及びDecredがメディアによって大きく取り上げられました。アトミックスワップを成功させた通貨にはBitcoin、Litecoin、Decred、Vertcoin及びViacoinの5つです。
しかしアトミックスワップのコードは誰でも挑戦できるように公開されてるので、他の通貨が加わることが期待されます。
アトミックスワップを元にした取引によってユーザーは自身の資金を常に自分で管理が可能で、匿名であり続けることができるからです。