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クラリティー法に「実現可能な妥協策」、仮想通貨・銀行業界で交渉進展か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 2ヶ月の交渉経て妥協案、銀行関係者に説明済み
  • 焦点はステーブルコイン利回りの銀行預金への影響

市場構造法案に解決策か

米国で検討されている暗号資産(仮想通貨)市場構造法案(クラリティー法)のステークホルダー(利害関係者)は、2日に最新の妥協案を検討し、3日に銀行関係者に説明を行ったことがわかった。

米国の仮想通貨政策専門メディアCrypto In Americaが、仮想通貨業界関係者1名、銀行業界関係者1名による情報として報じている。両者とも詳細は明かさなかったものの、今回は実現可能な解決策が見出されたと期待を表明した。

3月下旬にトム・ティリス上院議員、アンジェラ・アルソブルックス上院議員、ホワイトハウスが提示した草案に対して業界の賛同が得られず、法案審議は停滞。その後、今回の修正案は2か月にわたる交渉を経てまとまったものだ。

コインベースのポール・グルーウォール最高法務責任者も1日、「48時間以内にステーブルコインの利回り問題で合意に達する」・「進展が見られることを確信している」と発言していた。

仮想通貨業界でも、コインベースは特に現行の法案に反対意見を表明していた企業であり、同社からの発言は注目される。

ただし、仮想通貨業界と銀行業界が合意に達し、銀行委員会のマークアップ(条文審議)が4月後半に予定通り実施されても、その後も上院本会議での可決、農業委員会や下院通過版との統合・調整が必要であり、法案成立までは時間がかかる見通しだ。

関連記事:米クラリティー法案、成立は実現可能か 上院を阻む3つの対立点

米国の仮想通貨市場構造法「クラリティー法案」が上院で難航。ステーブルコイン利回り問題でコインベースが支持を撤回し、DeFi規制・倫理条項も対立。中間選挙前の成立を目指すが、道筋は依然不透明だ。

クラリティー法案では、仮想通貨取引所などが、ステーブルコイン預金に対して利回りを付与できるかどうかが、特に議論の焦点になっている。

銀行業界は、銀行預金よりも高い利回り(利子)により、銀行口座から顧客資金が流出することを懸念しており、仮想通貨業界との間で意見が対立している状況だ。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、アルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

ホワイトハウスの調査報告書公表は?

ホワイトハウスの経済諮問委員会(CEA)も、ステーブルコインの利回りが銀行の預金や融資原資におよぼす影響について調査報告書を作成している。しかし、銀行委員会の委員らの求めにもかかわらず、いまだ公表されていない。

CEAのピエール・ヤレド委員長代行は、3月17日にワシントンで開催されたブロックチェーンサミットで、ステーブルコイン利回りが銀行システムに与える影響は「小さい」ものであり、ステーブルコイン普及への影響は「潜在的に大きい」と発言していた。

また関係者によると、報告書の内容は仮想通貨にとって好意的で、ステーブルコイン利回りが銀行に影響を与えるという主張に対立するものになっているとされる。まだ未公表である理由は不明だ。

これまでのところ、民主党が銀行業界側の意見を代表している傾向がある。政府関係者や仮想通貨業界は、2026年の中間選挙の結果次第で、クラリティー法案が頓挫する可能性についても警戒している。

スコット・ベッセント財務長官も3月、もし民主党が下院を掌握すれば、合意は困難になると認めていた。夏以降は中間選挙キャンペーンが本格化することを踏まえると、上院本会議での採決は2026年8月以前に実現する必要があるとみられている。

関連記事:米上院、クラリティー法の委員会審議を4月に確定 5月不成立なら2027年まで審議困難か

米上院が仮想通貨市場構造法「クラリティー法」の委員会審議を4月後半に確定。ステーブルコイン報酬禁止条項をめぐり銀行業界と仮想通貨業界の対立が続く中、銀行界に対抗するべく仮想通貨業界側は条文修正を求める対案の調整に入っている。

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