WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

『預金流出論』をデータで反証 米ホワイトハウス、ステーブルコイン利回り禁止に否定的見解 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 銀行業界は最大1.3兆ドルの預金流出リスクを警告
  • CEA分析は限定的な融資増加幅と推計

「預金流出」の懸念をデータで否定

ホワイトハウス大統領経済諮問委員会(CEA)は4月8日、ステーブルコインへの利回り付与が銀行の信用活動に与える影響をまとめた調査レポートを公開した。同レポートは、銀行業界が求める利回りの禁止措置について、銀行融資の保護には事実上ほとんど寄与しないと定量的に結論づけている。

2025年7月に成立したジーニアス法は発行体による直接の利回り付与を禁じており、現在審議中のクラリティー法案でも同様の制限の是非が最大の争点となっている。米国独立地域銀行協会(ICBA)などの銀行側は、利回りが解禁されれば最大1兆3,000億ドルの預金が流出し、8,500億ドルの融資減少につながると警告してきた。

しかしCEAの独自のモデル分析によれば、ステーブルコインの利回りを完全に禁止した場合でも、増加する銀行融資額はわずか21億ドル(約0.02%増)にとどまる。その反面、消費者側には8億ドル規模の消費者コストが発生するため、利回りを禁止する実質的な法制メリットは極めて薄いと算出されている。

出典:CEA

この分析の背景には、ステーブルコイン準備金の約88%がすでに国債や銀行預金として既存の金融システム内に還流しているという独自の需給構造がある。ユーザーの資金がステーブルコインに移動しても準備金の大部分がシステム内に留まるため、銀行業界が警戒するような巨大な信用収縮は発生しない事実が示された。

関連記事:クラリティー法に「実現可能な妥協策」、仮想通貨・銀行業界で交渉進展か

米国の仮想通貨市場構造法案で、2か月の交渉を経て妥協案が浮上している。ステーブルコイン利回りをめぐる仮想通貨・銀行業界の対立解消に進展があるか注目される。

難航する法案審議への影響

CEAの客観的データは、ステーブルコインの利回りを巡る銀行業界と仮想通貨業界の激しい対立構図に直接的な影響を及ぼすものだ。すでに米国最大の仮想通貨取引所であるコインベースが利回り禁止条項に反発しており、1月にはこれを受けて上院銀行委員会でのクラリティー法案の審議が延期された経緯がある。

3月に複数の上院議員から利回り対象を特定の報酬プログラムに限定する妥協案が提示されたものの、条文が過度に限定的であるとして仮想通貨業界からの支持は得られていない。予測市場のポリマーケットにおける同法案の年内成立確率は年初の90%台から大幅に下落し、現在は60%台の低水準で推移している。

政治日程の制約上、中間選挙が本格化する2026年8月までに同法案を上院で可決できるかどうかが最大の焦点となっている。今回のホワイトハウスによる分析結果は、利回り禁止措置の合理性を根底から再評価させ、議会における法制化の膠着状態を打開する論理的要因となることが見込まれる。

関連記事:米クラリティー法案、成立は実現可能か 上院を阻む3つの対立点

米国の仮想通貨市場構造法「クラリティー法案」が上院で難航。ステーブルコイン利回り問題でコインベースが支持を撤回し、DeFi規制・倫理条項も対立。中間選挙前の成立を目指すが、道筋は依然不透明だ。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/10 土曜日
14:45
リップル、1000億XRPの総供給量を超える不正生成を可能にした脆弱性を修正
XRPレジャーの決済エンジンに、総供給量を大幅に上回るXRPを不正に生成できる脆弱性があった。9月25日公開のxrpld 3.4.1で修正済みで、公開ネットワークでの悪用の証拠は見つかっていないという。
13:42
不動産デジタル証券の購入者層、「利回り・値上がり益重視」が最多|7000人調査で
KDX STパートナーズが「KDX STアプリ」の個人本会員7002名を調査した。不動産デジタル証券の保有者2391名では株式現物の経験10年以上の層が厚い一方、同証券の投資経験は1年未満が919名に集中した。
13:30
リップル共同創設者、米中間選挙向けに約36億円寄付|仮想通貨団体に反発
リップル共同創業者ラーセン氏が仮想通貨PAC「フェアシェイク」のブラウン上院候補攻撃を批判し、同候補側に400万ドルを拠出した。リップルは同PACへの資金提供継続を検討中だ。
12:00
Blockchain.com、米国で予測市場と仮想通貨デリバティブの免許を申請
仮想通貨サービス企業のBlockchain.comが、米国で予測市場と仮想通貨デリバティブを提供するため、CFTCに先物取引所の指定と先物取引業者の登録を申請した。
11:40
タイSEC、仮想通貨現物ETFを解禁 ビットコインとイーサリアムに限定
タイ規制当局は8日、仮想通貨現物ETFの国内組成を認める11本の告示を発表した。初期の対象はビットコインとイーサリアムで、16日に施行される。証券会社による現物ETF購入向けの融資は禁止し、取引前のリスク確認も義務付けた。
11:20
米CFTC、予測市場の規則2件発表|イベント契約は管轄下、カジノ型賭博は除外
米CFTCは、カジノ型賭博をスワップから除外する暫定最終規則と、イベント契約を含める規則案を公表した。複数州と予測市場の管轄権限争いが生じている状況での動きだ。
10:50
ロビンフッドチェーン、手数料払いで取引処理を優先する方式を検討か=報道
コインデスクによると、ロビンフッド・チェーンが手数料を払って特定の取引を優先できる、アービトラムの新方式を検討していると報じた。現在は先着順で処理し、タイムブーストも利用していない。
10:05
ビットコイン上昇継続の条件は? コインシェアーズ分析
コインシェアーズは8日のレポートで、仮想通貨ビットコインの上昇加速には財政懸念に基づく資金流入が必要との見方を示した。米長期金利が20年以上ぶりの高水準に達する中、仮想通貨ファンドの資金流入は鈍化している。
09:10
米司法省、イラン関連取引を巡るバイナンスの和解後の制裁遵守を審査=報道
米司法省刑事局のドゥバ局長が、バイナンスによる2023年の和解合意の順守状況を精査していると明らかにした。イラン制裁違反の可能性を巡る捜査が続く中、違反が認められれば訴追の再開や追加罰金につながる可能性がある。
08:10
スタークネット、L1化を検討|STRKトークンは今週約70%高騰
スタークウェアのベン=サッソンCEOは、スタークネットが量子耐性の実現に向け、独自のレイヤー1化を含む選択肢を検討していると明らかにした。STRKは今週69.2%高騰した。
07:00
世界最大のXRP保有企業エバーノース、12日にナスダック上場へ
世界最大のXRP保有上場企業エバーノースは9日、アルマダとの事業統合を完了した。12日にナスダックで取引を開始する予定。
06:40
ジーキャッシュ、量子攻撃に備える署名命令 公開型アドレスに1月に追加計画
仮想通貨ジーキャッシュの開発者が、量子コンピュータに耐えるハッシュ型署名の検証命令を1月に追加する計画を公表した。有効化日は未定で、発行量の70.4%を占める公開アドレスが対象となる。
06:12
レジャーウォレット、推計136億円超流出か 東南アジア販売店に販売停止要請
仮想通貨ハードウェアウォレット大手のレジャーは9日、東南アジアの購入者から資金を失ったとの報告を受け、販売店クリプトビリスに販売停止を要請した。調査者の1人は流出額を8,600万ドル超と推計したが、レジャーは流出額と原因を調査中。
05:50
ベッセント米財務長官、約10億ドルのイラン仮想通貨を今週にも押収と発言「所在は把握」
ベッセント米財務長官は8日、10億ドル相当のイランの仮想通貨を今週にも押収する可能性が高いと明かした。押収対象の銘柄や方法は明らかにしていない。米政府関連のウォレットは今週、2,440億円相当を移動した。
05:00
サム・アルトマン氏出資のビットコイン生保、60億円相当調達 富裕層で需要増
世界初のビットコイン建て生命保険会社ミーンワイル(Meanwhile)が、ベイン・キャピタル・クリプト主導で3750万ドルを調達した。累計調達額は1.8億ドルを超え、アジア・欧州・中東の富裕層向け需要の拡大が背景にある。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧