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サークルCEOがOUSDの優位性主張に反論、有識者「DAOと同じ末路」と懸念

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • サークルCEOがOUSD陣営の3主張に反論
  • 有識者はOUSDをDAOの失敗実験になぞらえ警告

CEOが正面反論

ビザ・ストライプ・マスターカード・ブラックロック・コインベースら140社超が支援する新ステーブルコイン「OUSD(オープンUSD)」の発表を受け、サークルのジェレミー・アレールCEOは自身のXアカウントで投資家向けに詳細な反論を公開した。アレールCEOは、ステーブルコインネットワークは長期にわたって構築される「勝者総取り型」のプラットフォームビジネスだと主張した。

アレールCEOが根拠として示したのは取引量データだ。仮想通貨分析会社アルテミスによれば、USDCは2026年第1四半期にオンチェーンで約30兆ドルの取引を処理し、全体のドルステーブルコインオンチェーン取引量の80%を占めた。

また、バーンスタインがビザのオンチェーンデータを分析した結果では、USDCの2026年上半期の処理額は5兆3,000億ドルに上り、取引シェアは2025年の約40%から2026年に入り約60%へ上昇した。

こうしたネットワーク効果の優位性を背景に、アレールCEOはOUSDが掲げる3つの優位性をそれぞれ否定した。「発行・償還手数料ゼロ」については、サークルは契約上の仕組みで同等の対応が可能だと主張。「収益の全額分配」については「インフラへの投資を枯渇させる処方箋」だと指摘した。そしてコンソーシアム型運営については、類似する多企業型製品がスケールを達成した実績は「極めて乏しい」と述べ、USDCの初期段階で小規模なコンソーシアムを試みた際にも「際限ない課題と複雑さに直面した」と語った。

関連記事:ビザやブラックロックなど140社超、新ステーブルコインOUSD立ち上げ

決済向けステーブルコインを手がけるオープン・スタンダードが30日、OUSD(オープンUSD)を発表した。ビザやブラックロック、コインベースなど140社超が参加し、準備金収益の大半をパートナーに還元する。

証券会社の評価

米投資銀行バーンスタインはOUSD連合の規模がステーブルコイン市場全体の正当性を裏付けるものだとしつつも、サークルの競争上の地位をすぐに脅かすものではないと分析し、サークル株価に対するアウトパフォーム格付けを維持した。

バーンスタインは今回の構図を、テザーがビットフィネックスとバイナンスの利用者基盤に流動性を集中させてUSDTの残高1,800億ドルを構築した過程と比較した。サークルもコインベースを足がかりに同様の流動性ネットワーク効果を築いており、OUSDが登場しても競争優位は崩れにくいとの見方を示した。

また、コインベースはOUSDの支援企業リストに名を連ねているが、バーンスタインはコインベースの真の意図はUSDCから離れることではなく、ステーブルコイン市場全体の普及拡大にあるとみている。コインベースはサークルとの配分契約のもとでUSDC準備金収益の約50%を受け取っており、これはコインベース総収益の約20%に相当する。アレールCEOはコインベースとのステーブルコイン提携は「これまでと同様に強固だ」と述べた。

テザーのパオロ・アルドイーノCEOもXで「ようこそOUSD。プレイヤー2がゲームに参入した」と短く反応した。米投資銀行ウィリアム・ブレアも独自にサークルへのアウトパフォーム格付けを維持し、OUSDを「問題を探している解決策」と評した。

専門家が挙げる課題

市場関係者からも懐疑的な見方が上がっている。

ARKインベストの仮想通貨担当、ロレンツォ・バレンテ氏は、OUSDは旧フェイスブックが主導した『Diem(元リブラ)』や『グローバルドル』など過去のコンソーシアム型ステーブルコインの試みと同じ構図だと指摘し、こうしたイニシアチブがスケールを達成した例はないと指摘した。

同氏は今回の動きをDAOの実験になぞらえた。DAOはガバナンスが議論に終始し資本配分でも合意が得られず、結局何も実行できないまま終わった例がほとんどだと指摘。「500社の競合に許可を求める委員会より、単独で動ける運営者に賭けるべきだろう」との見方を示した。

関連記事:OUSD(Open USD)とは?Visa・BlackRock・Google参加の新ステーブルコインを解説

本格稼働は2026年後半を予定。従来のUSDC(Circle)やUSDT(Tether)が単一発行者モデルを採用するのに対し、OUSDは準備金(主に米国債)の運用収益をコンソーシアム参加企業で分配する「共有インフラ型」の新しいモデルを採用しています。

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