WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ポリマーケット国際版、個人口座の約7割が損失=ギャラクシー分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 損失後の離脱率15.2%、勝利後の約2.5倍
  • テック・科学特化型の黒字口座比率41.2%、スポーツは25.1%

290万口座の損益分布

米ギャラクシーのリサーチ部門は1日、予測市場ポリマーケット国際版の全オンチェーン決済記録を分析したレポートを公表した。人間のペースで取引する「個人」口座約290万のうち、69.2%が損益分岐点を下回った。損失は合計3億3,890万ドルにのぼる。

ポリマーケットは、選挙やスポーツの結果などに対し、結果に応じて精算される「Yes/No」のシェアを売買する予測市場。取引相手がすべて公開アドレスとして記録されるため、第三者が外部から検証できる。執筆したウィル・オーウェンズ氏は「分析に異論がある人は、誰でも自分で確かめられる」と述べ、出来高を外部から検証できない競合の独自オーダーブックとの違いを強調した。

分析は2020年以降の全履歴が対象。12.7億件の約定、307万ウォレット、想定元本828億ドル分を集計した。アクティブ日あたり50件超の注文を出す口座は自動取引とみなし除外している。該当した12万5,429口座は全体の4.1%にすぎないが、注文件数の80.8%、想定元本の41%を占め、合計で2億4,680万ドルの利益を出していた。

個人口座の損益の中央値は約3ドルのマイナス。半数がマイナス36.64ドルからプラス0.40ドルの範囲に収まり、損失の多くは少額にとどまる。投じた資金に対する比率で見ると、中央値の口座が失ったのは約0.5%だった。

分析対象は国際版のみで、米CFTC認可の子会社が運営する米国版とは別の取引所となる。

関連記事:「ポリマーケットとカルシは無認可運営」欧州証券当局が指摘

欧州証券市場監督局は、ポリマーケットとカルシがEU域内で予測市場を運営する認可を持たず、規制の抜け穴を突いた不正取引の懸念も指摘した。

損失後に離脱、勝者は残留

行動面で最も差が出たのは取引の継続率だ。損失で終わった取引の後、30日以上取引しなかった口座は15.2%。勝った後の6.1%と比べ、約2.5倍の水準となる。勝者ほどプラットフォームに残り、敗者は早く去る傾向がある。

リスクの取り方にも差がある。勝った後に前回より大きなリスクを取ったポジションは48.4%、負けた後は44.7%。エントリー価格をそろえて比較すると、勝者が賭け金を増やす傾向は確率0.50を上回る価格帯に集中していた。ポジション額の中央値は、利益を出した口座が13.96ドル、損失口座が10ドル。取引回数で区切ったほぼすべての層で、勝者のほうが大きく賭けていた。

保有期間の中央値は利益口座で約20時間、損失口座で約25時間だった。ただ、取引回数の層ごとに見ると一貫した傾向はなく、ミームコイン取引で見られるような短期売買の優位性は確認されなかった。

関連記事:【論考】情報だけでは市場は動かない、予測市場とAIエージェント時代のWeb3を考える|HashHub Research

HashHub Researchの論考。Polymarketの価格は本当に未来を映すのか。AIは賢くなれば経済主体になれるのか。DNA中心の生命観を手がかりに、予測市場とAIエージェント時代のWeb3を「情報が発現する環境」から読み解く。

スポーツ特化型の黒字比率が最低

取引した市場の6割超が単一分野に集中する「特化型」は44.1%。分類済みの市場5つ以上で取引した口座が対象だ。特化型で利益を出したのは28.1%で、複数分野にまたがる「分散型」の30.4%をわずかに下回った。

足を引っ張ったのはスポーツで、特化型の47%を占めながら黒字口座の割合は25.1%と全分野で最も低い。政治と文化の特化型も分散型を下回った一方、金融は36.8%、テック・科学は41.2%と分散型を上回った。ただし、テック・科学はサンプルが小さいとレポートは注記している。

レポートはスポーツの不振について「日曜日にNFLの試合だけを取引する人が、保険数理的な分析をしているとは考えにくい」と指摘する。

ポリマーケットは2026年1月、仮想通貨の価格方向市場で初めてテイカー手数料を導入し、3月末までにほぼ全分野へ広げた。価格0.50ドルで取引した場合の手数料は投下資金比で仮想通貨が3.5%、政治・金融・テックが2.0%、スポーツが2.5%。全履歴での損失中央値が約0.5%だったのに対し、現在は五分五分の価格帯でテイカー取引を1回行うだけで、その数倍のコストがかかる。

個人の大半が損失を出す構造について、同レポートは予測市場の精度を支える前提条件だと位置付ける。情報を持つ資金には、取引相手となる情報を持たないフローが必要だからだ。オーウェンズ氏は「ノイズ取引こそが予測の対価を支払っている」と結論づけた。

関連記事:分散型予測市場とは?仕組み・賭けサイトとの違いを解説

ブロックチェーン史上最大のユースケースとも評される分散型予測市場の仕組みを基礎から解説。賭けや世論調査との違い、PolymarketやKalshiの最新動向、日本の法規制と国内サービスの現状まで、国内最大の仮想通貨メディアCoinPostがまとめます。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/13 火曜日
19:16
利上げ後アルトコイン中央値は21%上昇、実質金利が鍵=バイナンス・リサーチ
バイナンス・リサーチの週次レポートによると、9月の利上げ以降、BTCは9.3%、ETHは2.7%上昇した一方で、その他194銘柄の中央値は21%上昇した。米10年債の実質金利上昇を軸に、株式・仮想通貨市場の動向と今後の注目材料を解説する。
17:15
韓国地銀、ビットコイン担保のウォン建て融資を開始
韓国の全北銀行が法人向けに仮想通貨ビットコイン担保のウォン建て融資を開始したと伝えられる。背景の一つには民事執行規則改正があり、担保は外部のカストディ業者が保管する。
13:05
米上場ビットコインマイナーIREN、AIクラウドでアンソロピックと複数年契約か=報道
The Informationは仮想通貨採掘・データセンター企業IRENと生成AIのアンソロピックが複数年のクラウド契約を結んだと報じた。現在のところ両社とも公式発表はしていない。
11:41
コインチェックG子会社の関連企業、アブダビの金融事業免許の原則承認を取得
コインチェックグループ子会社3iQの関連企業は、アブダビの金融事業免許の原則承認を取得。長期的には、仮想通貨ビットコインやイーサリアムのETFの提供などを世界の適格投資家へ拡大していきたいと述べている。
09:55
スタンダードチャータード、リップルのRLUSDのカストディを開始
スタンダードチャータードは、リップルのステーブルコインRLUSDの機関向けカストディサービスを開始したことを発表。リップルとLMAXグループとの協業も公表した。
10/12 月曜日
21:10
ストラテジー、4週連続でビットコイン買い増し 34億円相当BTCを取得
ビットコイン保有最大手のストラテジーが10月5日から11日に250BTCのビットコインを取得し、買い増しは4週連続となった。保有量は848,250BTCに達し、1億9,240万ドル分のSTRC優先株の買い戻しも実施した。
12:54
カルシ、トランプ次期報道官の起用を的中させた取引を調査 確率1%
米予測市場カルシは、トランプ大統領の新報道官にケイティ・ザカリア氏が指名される直前の不審な取引を調査中だ。確率約1%の予想が的中し、約173ドルが約9,600ドルになる見込み。指名報道の20分前に行われた取引もある。
12:05
FTX元幹部、ネットフリックスによる事件の「ラブストーリー」化を批判
仮想通貨取引所FTX元COOのコンスタンス・ワン氏が、ネットフリックスの新ドラマ「The Altruists」の予告編について、職場や人物像の描写は実態と異なると批判している。
11:35
ハイパーリキッド系1000倍DEX、価格操作でトレーダーが約2億円利益か
ハイパーリキッド上で10日に取引を始めた最大1,000倍レバレッジのDEX「Papertrade」で、あるウォレットが参照価格を動かす取引を繰り返し、約128万ドルの利益を得た。運営は建玉上限の緩さが原因と説明し、引き締めに動いた。
10:32
XRP不正生成の脆弱性、悪用防止で投票経ず修正 XRPL財団が説明
XRPレジャーで新たなXRPを生み出せる脆弱性が見つかった問題で、XRPL財団が12日に経緯を説明した。同財団によると、XRPは生成されておらず、悪用の形跡もない。修正版をアメンドメント投票を経ずに適用した理由も示した。
09:23
仮想通貨ウォレット大手レジャー、被害デバイス内に不正ハードウェアを確認
仮想通貨ウォレット大手レジャーは販売店クリプトビリス経由の被害者端末に不正ハードウェアを確認した。流出額は分析企業により約9,320万ドルとも推計されているところだ。
08:50
OKJ、NIGHTを13日に取扱い開始 板取引は「国内初」と発表
国内取引所OKJは10日、ゼロ知識証明を使うプライバシー特化型チェーン「ミッドナイト」のNIGHTを13日から扱うと発表した。板取引での提供は国内初(同社調べ)としている。仕組みと国内の取扱い状況をまとめた。
08:19
ビットコイン、8.5万ドル突破が焦点 最大の取得価格帯=アナリスト
クリプトクアント寄稿者のダークフォスト氏は、ビットコインの取得価格分布で8.4万から8.5万ドルが最大の価格帯だと指摘。8.3万ドル時点で投資資金の53%がこの水準より上で入ったとし、下値では7.7万から7.9万ドルを支持帯に挙げた。
10/11 日曜日
11:30
ビットコイン原油高・中東緊迫化で1300万円割れも、CPIと8万ドル水準が焦点|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)は原油高・中東緊迫化を背景に一時1268万円まで急落。8万ドル近辺のサポート維持が焦点で、CPI・PPIの結果と現物ETFの資金フローが相場の行方を左右する。bitbankアナリストが週次分析。
09:25
週刊仮想通貨ニュース(10/9)|米当局の証券性の共同解釈・10月の相場分析・メタプラネットの動向まとめ
今週は、米商品先物取引委員会(CFTC)と米証券取引委員会(SEC)の証券性に対する共同解釈、10月の仮想通貨相場分析、メタプラネットの動向に関する記事が関心を集めた。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧