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「ポリマーケットとカルシは無認可運営」欧州証券当局が指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 98%的中の疑惑取引発覚
  • 米陸軍上級曹長をマドゥロ疑惑で起訴

EU未認可の懸念

予測市場の規制を巡り、EUの証券市場を監督する欧州証券市場監督局(ESMA)は、新たに公表した報告書で、予測市場大手のポリマーケットとカルシがEU域内でイベント型契約を販売するために必要な認可を保有していないと指摘した。同局は、両社がEU一部加盟国のユーザーを利用制限する措置についても、実効性に疑問を呈した。

同局によると、資産価格や政治・スポーツ等の結果に賭けるイベント型契約は、性質に応じてEU金融商品市場指令(MiFID II)上の金融商品、ブロックチェーンを基盤としMiFID IIの要件を満たさない場合はEU仮想通貨市場規則(MiCA)、あるいは各国のギャンブル関連法の対象になるという。

金融商品に該当する場合はデリバティブに分類され、各国のバイナリーオプション規制により個人投資家への販売が禁じられる。

ポリマーケットとカルシは公式サイト上でEUの一部加盟国のみを取引制限の対象としており、ESMAは対象国を絞る理由が不明確なほか、VPN経由での利用制限回避を防げていない点を問題視した。EU加盟国の中で唯一、マルタは独自の規制枠組みの整備を検討している。

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不正取引の懸念

こうした認可問題に加え、ESMAは、分散型台帳技術(DLT)を基盤とするポリマーケットなどのプラットフォームについて、本人確認が限定的で匿名性の高い参加形態が不審な取引の検知を難しくしていると、インサイダー取引や市場操作への懸念を示した。同局は、こうした不正対策が事後対応にとどまっている点も指摘した。

具体例として、2月のイラン軍事攻撃の数時間前に新規作成された複数のウォレットが120万ドルの利益を得ており、5月までにブロックチェーン分析会社バブルマップスは、関連する9口座が的中率98%で240万ドルの利益を得ていたと分析した。

また、米陸軍の上級曹長はベネズエラのマドゥロ大統領拘束に絡むポリマーケットでの40万ドルの利益を巡り訴追されたほか、4月に発覚した契約決済用の気象センサーへの改ざん疑惑を巡り、フランス気象庁が刑事告発した。

カルシは審査ツールと内部告発制度を導入し、米下院議員だったジョージ・サントス氏を自身の一般教書演説出席に絡む契約取引を理由に永久追放し7万1,000ドル超の罰金を科した一方、ポリマーケットはインサイダー取引や見せ玉、仮装売買、フロントランニングへの規制を強化した。

ESMAは、EU域内の予測市場の規模が依然として限定的だとしつつ、ユーレックスやユーロネクスト、CMEグループ、Cboe、ICE、ナスダックといった既存の金融市場は予測市場型商品や関連インフラへの関心を強めていると述べた。

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