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トークン化株式は「流通・利用競争」の段階へ移行中=バイナンス・リサーチ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • トークン化株式の時価総額・取引高が急成長
  • bStocksやロビンフッドが取引を牽引

トークン化株式市場が活発化

暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスのリサーチ部門は11日、トークン化株式についての分析レポートを発表。活発なオンチェーン市場の段階に入りつつあると指摘した。

アクティブな(実際に取引されている・流通している)トークン化株式の時価総額は2026年初めの9億6,500万ドルから9月9日時点で約40億ドル(約6,100億円)に到達している。月間取引高も1月の2億3,700万ドルから8月には79億ドル(約1.2兆円)まで急増した。

市場の回転率も顕著に上昇した。月間取引高がアクティブな時価総額に占める比率は1月の0.23倍から8月には2.14倍へと上昇し、7月には3.32倍に達した。資産の「保有」よりも「売買」の勢いが強まっていることがうかがえる。

回転率(ターンオーバー)とは

一定期間の取引高がその期間の資産規模(時価総額)に対してどれくらいの倍率になっているかを示す指標。

レポートは、成長ドライバーが発行から流通基盤へとシフトしている点も指摘した。バイナンス・リサーチが追跡している資産発行体の取引高全体の中で、バイナンスの提供するトークン化株式プラットフォーム「bStocks」と投資アプリ「ロビンフッド」の占有率が伸びている。

この二つを合計した占有率は、6月の0.8%から8月には82.3%、9月(レポート集計時までの累計)には87.8%へと拡大した。いずれも、以前から大きな流通基盤を持つプラットフォームであり、こうしたプラットフォームでの取引が全体の取引規模の拡大につながっていることを示すデータだ。

バイナンスでは、bStocks初期ユーザーの58.5%がパーペチュアル(無期限先物)や現物株式の取引も行っていた。レポートは、こうした既存のプロダクトを通じた流通がトークン化株式の普及を加速させることを示していると述べた。

関連記事:バイナンス、bStocks10銘柄追加 ASML・Netflix等上場

バイナンス取引所は5日、ASMLやNetflixなど10銘柄のトークン化株式bStocksを現物市場に追加。ゼロメーカー手数料キャンペーンや自動売買ボット対応、株式との1対1コンバートも解禁する。

「保有」から「活用」への移行

レポートは、現在見られる大きな変化として、「保有」から「活用」への移行を指摘した。トークン化株式のDeFi(分散型金融)におけるアクティブなTVL(預かり資産総額)は年初の2,160万ドルから9月9日時点で2億8,910万ドル(約440億円)へと1,242%増加している。

DeFi TVLの内訳を見ると、トークン化株式が実際にどのような用途に使われているかが分かる。65.4%が流動性プール、28.1%がレンディング(貸付)に充てられており、残りは利回りトークン化に5.7%、その他に0.8%となっている。

流動性プールは、資金を預けた者が見返りとして取引手数料の一部を受け取り、他のユーザーはこのプールと直接売買することで即座に取引を成立させられるものだ。利回りトークンは、配当や利回りを生む権利そのものを、元本部分と切り離して別のトークンとして発行し、売買できるようにする仕組みである。

出典:バイナンスリサーチ

TVLは特定のネットワークに集中しており、BNBチェーン、ロビンフッド・チェーン、ソラナ(SOL)が市場シェアの90%を占めている。

レポートは今後の展望として、市場の競争軸が「発行競争」から「流通・利用競争」へと移りつつあるとの見解を示した。そこで競争力を持てるのは、ユーザーをトークン化株式の利用者に転換し、ローンチ後も流動性を維持し、時間外取引や、オンチェーン化された資産の用途を提供できるプラットフォームだろうとしている。

関連記事:ナスダック、ペイワードに1億ドル出資 トークン化株式を来年始動へ

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