- 保守党提出の修正案88、労働党127人が反対
- 国王裁可から12カ月以内に戦略公表を義務化
デジタル資産戦略の策定義務化
英国上院(貴族院)は9月9日、金融サービス市場法案(Financial Services and Markets Bill)の報告段階(Report Stage)で、財務省にデジタル資産戦略の策定を義務付ける修正案を194対138の賛成多数で可決した。
修正案は、仮想通貨・ステーブルコイン・トークン化証券に加え、デジタル金融インフラ全体を対象とする。財務省は法案成立から12カ月以内に戦略を公表し、意見公募(コンサルテーション)を実施することが義務付けられる。対象範囲には、イノベーションの促進や消費者保護に加え、事業者の銀行口座・決済・清算サービスへのアクセスも含まれる。
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英国財務省がトークン化推進のタスクフォースを設立し、ブラックロック、JPモルガン、コインベースなど54社が参画する。トークン化の実装に向けた英国の重点施策を推進し、1年以内の実運用移行を目指す。ボストンコンサルティンググループは2035年までにRWA市場が88兆ドル規模に拡大すると予測している。
欧米の先行と労働党の反対
採決に先立つ審議では、英国の規制対応の遅れを懸念する声が上がっていた。欧州連合はすでにMiCA(暗号資産市場規制)の運用を始めており、米国でも仮想通貨の市場構造を定める法案(クラリティー法)の審議が続いている。修正案88は、こうした欧米の動きに対し、英国がステーブルコインやトークン化証券を含む分野横断的な戦略を持たない現状に対応するものとされる。
採決では保守党と自由民主党の議員が賛成の中心となり、労働党の議員127人が反対に回った。労働党は、同修正案が急速に進化するデジタル資産への対応や、一体的な規制枠組みの構築という観点で不十分だと主張した。財務省の投資担当閣外大臣ストックウッド卿は7月の審議で、政府は既にデジタル資産戦略を策定済みで実行段階にあると述べていた。
修正案は法案とともに英下院に送られ、審議されることになる。
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米国の暗号資産規制を担う「ジーニアス法(GENIUS Act)」と「クラリティー法案(CLARITY Act)」。ステーブルコイン発行者を規制する成立済みのジーニアス法と、SEC・CFTCの管轄を整理する審議中のクラリティー法案の違いを、比較表とともに初心者向けに解説します。



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