NERO Chain、ETHTokyo 2024にシルバースポンサーとして参加ーハッカソンとカンファレンスのハイライト

8月23日から26日の4日間かけて、一般社団法人Ethereum Japan主催のハッカソン「ETHTokyo 2024」が東京、渋谷のデジタル・ガレージにて開催されました。

ETHTokyo 2024は、日本におけるイーサリアムコミュニティの発展を支援する非営利団体Ethereum Japanが主催するイベントです。200人超の参加者が集まり、40チームがハッカソンに参加し、ブロックチェーンやdApps向けのツールを提供する企業が出展しました。

最終日にはカンファレンスが開催され、NERO ChainはシルバースポンサーとしてChainsightOwl Protocolとともに開発者の支援を行いました。その結果、NERO Chainには10チームの開発者が応募し、$2,000、$1,000、$500の賞金がそれぞれ授与されました。

提出された全てのプロジェクトはこちらから:https://app.akindo.io/hackathons/3dXM7ZO2WsxvlkXp?tab=products

ハッカソンについて

NERO Chainは、テストネット上でのdAppsやツールの構築を開発テーマとし、オンチェーンデータハブであるChainsightや、APIおよびZapierを通じてブロックチェーン導入ソリューションを提供するOwl Protocolをパートナーに迎え、開発支援を行いました。

【受賞プロジェクト】

1位: ZKCredit – 賞金 $2,000

ZKCreditのチームは、zkTLSとzkMLを統合し、オフチェーンのクレジットデータを安全にオンチェーンで検証する仕組みを開発しました。zkTLSはWeb2のプライベートデータを安全にWeb3エコシステムに接続するプロトコルであり、データを持ち運び可能にし、プライバシーを保ちながらオンチェーンで検証できるようにします。

一方、zkMLは機械学習モデルからの推論結果を、入力データを公開することなく証明する技術です。この2つの技術を組み合わせることで、データプライバシーを損なわずに、オフチェーンデータをオンチェーンで安全かつ柔軟に検証できます。

これにより、オフチェーンクレジットデータを活用したアンダーコラテライズド(過剰担保なし)貸付プロトコルや、GameFiプロジェクトやNFTマーケットプレイスでのユーザーのオフチェーン活動に基づくホワイトリスト化など、Web3のユースケースが大幅に拡大します。また、DID/VCを使用したプライバシー保護を考慮した選択的なデータ開示も可能となり、より多様な活用が期待されています。

Verfier Contract (NERO Testnet): https://testnetscan.nerochain.io/tx/0xa5fd934a23fd97ff79d03f031af2ab868e27658fa87e01b05f87cded7695a104

プロダクトの詳細:https://app.akindo.io/communities/Pv3EJERJwSenWWdk/products/63z0JAMw9hDQRvKq?tab=overview

2位: ONI-CHAN – 賞金 $1,000

ONI-CHANは、従来のOTC(店頭取引)における信頼性の問題を解決するために開発されました。従来のOTC取引では、取引の過程で遅延や詐欺のリスクが伴うため、ユーザーは常に不安を抱える状況にあります。

ゼロ知識証明(ZK証明)を活用することで、ユーザーが指定された銀行口座やデジタルウォレット(例:PayPal)に法定通貨を入金した瞬間に、スマートコントラクトから安全かつ即座に暗号資産を受け取ることができるようにします。これにより、取引のスピードと信頼性が大幅に向上し、取引における不確実性が排除されます。

特徴としては、ゼロ知識証明を使用してユーザーのプライバシーを守りながら取引を自動化し、信頼の必要性を完全に取り除くことです。Reclaim Protocolを使用して銀行の取引履歴を安全に証明し、その証明を基に暗号資産がスマートコントラクトで即座に確認されます。これにより、OTC取引の全プロセスが安全かつ迅速に行われ、従来の方法に伴うリスクや遅延が解消されます。

Verfier Contract (NERO Testnet): https://testnetscan.nerochain.io/address/0x8b3340EFcB90e586Edf0790538c7f3730560D4b3

プロダクトの詳細:https://app.akindo.io/communities/RDo68AZVVs61q8V1V/products/63z0R3MWNF3JEpaL

3位: S.P.R.M (State of Primary Elements that is Rolled-up and Merged) – 賞金 $500

SPRMは、機密データを含むハッシュ値計算を最適化するために開発されました。従来のハッシュ機構では、機密情報を含むメッセージ全体を処理する必要があり、データの露出やプライバシーの懸念が存在します。

SPRMは、この問題を解決するため、機密データを含む初期ブロックをコンパクトな中間状態にまとめ、ハッシュ処理の過程でデータ露出と計算負荷を軽減します。これにより、データの完全性を維持しつつ、プライバシーを保護したハッシュ計算が可能になります。

また、SPRMはSHA-256などのハッシュ関数の構造特性を活かし、機密情報を含むブロックを効率的に処理します。従来のハッシュ機構に完全に互換性があり、既存のDID、VC、X.509証明書、NFTシステムなどに変更を加えることなく、容易に導入可能です。これにより、プライバシー保護とデータ検証が求められる場面で、SPRMは特に有用なソリューションとして期待されています。

Verfier Contract (NERO Testnet): https://testnetscan.nerochain.io/address/0x8FAC3AbfBfD92BeB634ba598af9b66a433e46d65

プロダクトの詳細:https://app.akindo.io/communities/3dB0ReGz3iQqK8De/products/kzj1QmLrgcOJ9vMk?tab=overview

カンファレンスでの登壇

最終日のカンファレンスでは、CEO ジェイク・ストロースキーが、NERO Chainの今後のビジョンについて講演しました。

プレゼンテーションでは、「Blockspace 2.0」という新たなコンセプト、Paymaster(ペイマスター)によるガス代選択の柔軟性、それが流動性に与える循環的な影響について説明し、さらに2024年10月下旬にローンチ予定の「AAプラットフォーム」にも言及しました。このプラットフォームは、dApps開発においてトークンやステーブルコインの利用と受け入れ、手数料の調整を容易にするものです。

𝕏: https://twitter.com/nerochain_io (グローバル)
https://x.com/nerochain_jp (日本)
Telegram: https://t.me/NerochainOfficial
NERO Chain ウェブサイト: https://nerochain.io/

NERO Chainについて

NERO Chainは、これまでに8万人以上がテストネットフェーズに参加しており、最先端のモジュラーブロックチェーン技術を活用して、日本および世界のプロジェクトの課題解決に貢献しています。

2024年9月下旬には、ガス代に使用するトークンを自由に選べる「AAプラットフォーム」をメインネットローンチとともに提供を開始する予定です。Web3におけるトークン流動性や地域ごとの利用状況の可視化といった課題に対応し、ビジネスモデルの改善を目指すプロジェクトを支援します。

日本発のグローバルチームで、数々のレイヤー1ブロックチェーン技術やWeb3プロジェクトの開発に携わる経験豊富なエンジニアチーム、特にモジュラーチェーンのパイオニアとして注目を集めているエンジニアが集結しており、ブロックチェーンの開発・運営、サービス構築(伝統的金融、トレーディング、リスク管理)、コンサルティングを行なっています。