ビットコインなど仮想通貨に復調の兆しか、ライトニングネットワーク過去最大”活性化”の背景は
金融市場と仮想通貨の動き
9月末日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は、前日比+3.2%で43,000ドル台を回復した。
中国不動産開発大手である恒大集団のデフォルト危機など、金融市場の地合い悪化に伴い仮想通貨市場でも売りが先行していたが、ここ数日は下げ渋っている。
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21日以降、時間足を見ると目先の底を探りにいく場面において、40,000ドル前後で計6度に渡って反発した。30日朝方の下落局面でも下値切り下げを否定しており、44,000ドル前後のレジスタンスライン(上値抵抗線)をブレイクできれば趨勢に変化がみられるか。30日時点の200日移動平均線は、45,234ドル。
先週末にBTC先物SQを通過し月の替わり目を前にして、相場に復調の兆しが見受けられる。その一方、現時点では短期下落トレンドの最中にあるほか、直近で乱高下する金融市場への依存が強まっていたこともあり、慎重な見立ても少なくない。
ライトニング・ネットワークが活性化
The Blockのデータダッシュボードによると、ビットコインのライトニング・ネットワーク(Lightning Network)が保管する資金量を示す「キャパシティ」が過去最大の約3,000BTC水準を記録した。ネットワークを介して送受信可能な金額を示唆する。
ライトニングネットワークは、ビットコインの主要なレイヤー2ソリューションであり、ブロックチェーン外で取引を行う「オフチェーン取引」を用いて、参加ノード間の高速トランザクション処理によってビットコインの送金速度を向上させ、少額決済に対応したものだ。
21年9月7日には、国家として世界初となる「ビットコイン法定通貨化法案」を施行したエルサルバドルの公式デジタルウォレット「Chivo」がLightning決済をサポートしたほか、Twitterがライトニング・ネットワークを介したBTCの「Tips(投げ銭)機能」をiOSユーザー向けに提供開始したことなども普及を促進した。
欧州の存在感が増加傾向
ブロックチェーン分析企業Chainalysisが公開した最新のレポートによれば、2020年7月頃から、CNWE(中央・北・西ヨーロッパ)諸国における仮想通貨経済圏が急速に発展しつつある。欧州の存在感は過去のクリプト史ではあまり認知されてこなかった
国別ではイギリスがリードし、フランス、ドイツ、オランダ、スイスが続いた。欧州の台頭と比較して、東アジアの影響力は相対的に減少した。
CNWE諸国の取引高は、昨年の1年間で世界の25%に相当する1兆ドル(約110兆円)以上を占めるまで成長した。DeFiプロトコルを利用したステーキングを目的とした、大規模な取引を行う機関投資家の流入が背景にあることを示唆している。
ジャンル別では、Uniswap、Instadapp、dYdXなど分散型金融(DeFi)セクターへの資金流入が目立ったという。送金の多くは、イーサリアム(ETH)やERC20規格に準拠したWETH(Wrapped ETH)で行われていた。
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個別銘柄の動向
米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースProは30日、Avalanche(AVAX)の上場を発表した。
アバランチは高速な処理速度やマルチチェーン対応を特徴とするL1プラットフォーム。最近、PolychainとThree ArrowsCapitalが主導するトークンセールで2億3000万ドルを調達するなど、市場関心度が高まっていた。
メジャーアルト関連では、米リップル社が29日、XRPレジャー利用のNFTプロジェクトに投資する280億円規模のファンドを発表。XRPレジャーにおける技術的サポートを含むもので、今後の展望についてさまざまな反響を呼んでいる。
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