ビットコインなど仮想通貨市場弱含み、個別銘柄ではカルダノ(ADA)が反発
仮想通貨市況
3日の暗号資産(仮想通貨)市場。 ビットコイン価格は前日比-0.45%の56,240ドルと下落。戻り売りの入りやすい相場環境が続く。
新型コロナウイルスの変異種オミクロンの感染拡大やテーパリング(量的緩和縮小)関連情報について、株式市場など金融マーケットは過剰なまでにネガティブな反応を示しており、懸念が後退しない限り、軟調な展開が当面続く可能性も指摘される。
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ビットコイン先物ETF(上場投資信託)を承認した米SEC(証券取引委員会)は2日、WisdomTree社が申請していた現物のビットコインETFを却下した。11月にVanEckの現物ETFが却下された時同様、「相場操縦」などの懸念から投資家保護の観点を憂慮したとされる。
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このような状況にある中、暗号資産(仮想通貨)コンサル企業Eight GlobalのMichaël van de Poppe(@CryptoMichNL) CEOは、目先の推移として1BTC=49,000ドル付近までの下落とその後の反発を見込んでいる。
一方、長いスパンでは強気の見立てを示す。中・長期的にはビットコイン(BTC)は35万〜45万ドル、イーサリアム(ETH)は1万〜1万7500ドルを理論値とした。
これに先駆け、米大手投資運用企業モルガン・クリークキャピタルのMark Yusko CEOは19年5月、金(ゴールド)市場の時価総額を根拠に、ビットコインの市場規模が追い付いた場合、1BTC=約4000万円になるとの見解を示している。
欧州のリヒテンシュタインに本拠を置き、仮想通貨の財務分析を行うCrypto Research Reportは20年6月、フィッシャーの交換方程式を用いてビットコイン価格のモデリングを行った結果、2030年に39.7万ドル(約4250万円)に達するとの強気シナリオを示した。
レポートは、暗号資産のあらゆるユースケースにおいて推定経済規模を合計した「市場規模の理論値」(Total Addressable Market=TAM)に対し、どれほど普及が見込めるかを予測する事で導き出した数値としている。
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もっともこれらは理論値の概算であり、新型コロナウイルス感染拡大による影響などは考慮されていないことには留意したい。
アルト市場と個別銘柄
個別銘柄で着目すべきは、Stake Technologiesの渡辺創太CEOらが率いる、日本発パブリックブロックチェーン「Astar Network(旧:Plasm Network)」が、主要アルトのPolkadot(ポルカドット)のネットワークに接続するための限定スロットを獲得したことだろう。
Astar Networkは、現在の暗号資産・ブロックチェーン業界のボトルネックとなっている相互運用性(インターオペラビリティ)及び処理性能(スケーラビリティ)問題の解決を図るためのパブリックブロックチェーン。
渡辺創太CEOは今年9月、33億円規模のファンド「Astar Ecosystem Growth Fund Ⅰ」を立ち上げたことを発表。資金提供先の候補として、DeFi(分散型金融)、NFT(非代替性資産)、ゲーム及びインフラ系(Oracle、Wallet、Developer Toolなど)を例に挙げた。
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アルト市場の騰落率では、前日比マイナスの銘柄が数多くある中、CMC6位のカルダノ(ADA)が前日比+8.9%、CMC17位のユニスワップ(UNI)が前日比+6.6%と上昇した。
カルダノの分散型取引所(DEX)SundaeSwapは、5日夕方(米国東部標準時)にテストネットのローンチを発表した。
またカルダノチェーンは、累計2,000万件のトランザクションというマイルストーンを達成した。522日間に渡って一度もダウンタイムを経験せず稼働し続けたことも評価されている。
今年9月に大型アップグレード「アロンゾ(Alonzo)」を実行。イーサリアムと同様のスマートコントラクトが導入され、NFT(非代替性トークン)生成やブロックチェーン上でのDeFi(分散型金融)、及びdApps(分散型アプリケーション)が実装可能となった。
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今年10月には、カルダノのブロックチェーン上に構築されたDeFi(分散型金融)プロトコル「Ardana」が、シンガポールの仮想通貨ヘッジファンド大手Three Arrows Capitalとソウルを拠点とする仮想通貨ファンドAscensive Assetsが主導する資金調達ラウンドで11億円を集めた。
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