ビットコイン膠着状態、コインベース上場のSANDが前日比12.8%高
仮想通貨市況
25日のニューヨーク株式市場では、ダウ平均株価が前日比191.66ドル(0.6%)高と反発した。 連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録要旨が想定の範囲内だったことから、警戒感が後退した。
これを受け、暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインが前日比+1.2%の380万円(29,780ドル)と上昇した。
狭いレンジ内で膠着状態にあり、依然として様子見基調が強い。
アナリストのRekt Capital氏は、「ビットコイン(BTC)が、22,000ドル付近の200週間の移動平均(WMA)をリテストして一時的に割り込んだ場合、過去の歴史を踏襲すると15,500ドルまで落ちる可能性がある。」との認識を示すなど、悲観予想が増加傾向にある。
そんな中、米金融大手JPモルガンは25日、テラ(LUNA)及びテラUSD(UST)騒動に触れ、DeFi(分散型金融)への影響は限定的と評価。不動産に代わるオルタナティブ(代替)資産性を有するとした上で、「ベンチャーキャピタル等による暗号資産(仮想通貨)関連企業やプロジェクトへの資金流入が続く限り、長期的な見通しは明るい」と分析した。
関連:JPモルガン「現時点のビットコインは過小評価」「仮想通貨は不動産に代わる代替資産」
オンチェーンデータ
一部のクジラ(大口投資家)は、昨今の弱気トレンドを買い増しの機会と見做している可能性がある。Santimentのデータによれば、100〜1000BTCを保有するウォレットアドレスは1月下旬以降、BTCの保有枚数を増やしている。
一方、データ分析企業CryptoQuantのKi Young Ju(@ki_young_ju)CEOは「歴の古いクジラ(大口投資家)に関しては、次の半減期サイクルに備えて活動を控え冬眠している。」との見解を示した。
なお、25日時点でビットコインの長期保有者(LTH)のSOPRは、「売られ過ぎ水準(反転シグナル)」を示唆する週平均0.72に達した。データ分析企業CryptoQuantに投稿したIT Tech氏が指摘した。
SOPR比率が1.0を明確に下回ったのは過去3回。 2015年と2018年12月、2020年3月しかない。
SOPRメトリックは、ブロックチェーン上のコインの履歴を評価。受金時の購入価格と送金時の売却価格の差分から算出するもの。SOPRの低下は投資家が損失確定して売却(損切り)したことを意味する。
アルトコイン市場の動向
メタバース(仮想空間)NFTゲーム銘柄のザ・サンドボックス(SAND)が、前日比12.85%上昇した。
米最大手取引所コインベースに上場を果たしたことが材料視された。
SANDはイーサリアム(ETH)基盤のERC20トークンで、ローンチを控えるメタバースゲーム『The Sandbox』内で流通する。ゲームへの参加、アイテムの購入などに利用できるほか、将来的にゲーム運営の意思決定に参加するガバナンストークン(議決権)としての役割も担う。
24日には、国内で初めてコインチェックに上場した。
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