アバランチ、新たなスケーリング技術「Vryx」を発表 10万TPS実現へ
処理能力向上へ
暗号資産(仮想通貨)アバランチ(AVAX)を開発する「Ava Labs」でプラットフォームのエンジニア部門を率いるPatrick O’Grady氏は27日、新たなスケーリングソリューション「Vryx」を紹介した。
Vryxは最初、アバランチで独自のブロックチェーンを開発するためのフレームワーク「HyperSDK」が高水準の処理能力を実現するために活用される。1秒間に処理できるとされるトランザクションの数(TPS)は10万である。
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処理能力を高めるために、Vryxにはトランザクションを独立して承認していく仕組みを導入。これは、順序立てて正当なブロックを並べ、ブロックごとに同時にトランザクションを複製していくビットコイン(BTC)などの従来のブロックチェーンとは異なる仕組みであるとO’Grady氏は説明した。
Ava Labsの担当者は「The Block」に対し以下のようにコメントしている。
1年半以上前にHyperSDKを立ち上げてから、アバランチ上で独自のブロックチェーンを開発する全ての人に最高水準のスケーラビリティを提供することにAva Labsは集中してきた。
我々はVryxをリリースすることで、この目標に大きく近づくことができる。
Vryxのようにトランザクションを並列して処理していく仕組み自体は新しいものではない。そのことは今回O’Grady氏も言及している。例えば、ソラナやAptos、SEIなどのブロックチェーンが並列処理を行っている。
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今後の予定
Vryxは最初はHyperSDKで利用できるようにするが、最終的には他のアバランチの仮想マシンにも対応するとO’Grady氏は説明した。いずれはアバランチのメインネットでも利用できるようにする。
これから2024年2Q(4月から6月)の中頃に、HyperSDKのテストネットにVryxをローンチする予定だという。
また、2月2日にはYouTubeでO’Grady氏がVryxのプレゼンを行うとした。
仮想マシンとは
1台の物理的なコンピューターの中に作られた「仮想コンピューター」のこと。ソフトウェアを使って再現される疑似的なコンピューター環境を指す。
例えば、macOSのコンピューターの中でWindowsOSを動かしたい時に、仮想マシンを利用する。
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