ポルカドット(DOT)の概要
ポルカドット(DOT)は、異なるブロックチェーンの相互運用性を実現するネットワークで利用されている仮想通貨。プロジェクトは、イーサリアム(ETH)の共同創設者でもあるギャビン・ウッド氏を中心にして、より公平かつユーザー主権的な分散型ウェブの構築を目指す団体「Web3 Foundation」が主導している。
メインネットは2020年5月にローンチ。同年8月にポルカドットの転送が解禁されるなど、ローンチ後も、異なるブロックチェーンを接続した本格稼働に向けて段階的に準備を進めている。最終的には、オークション形式で接続するブロックチェーンを選ぶ仕組みだ。
ポルカドットは発行枚数に上限がなく、上述したオークションや、ガバナンス、ノードのステーキングで使用されている。
ブロックチェーンについて
ポルカドットのブロックチェーン自体には、スマートコントラクト機能は実装されていない。スマートコントラクト機能を持つブロックチェーンを接続することで、ネットワーク上でdApps(分散型アプリ)の開発などが行えるようになる。
コンセンサスアルゴリズムには「Nominated Proof of Stake(NPoS)を採用。ポルカドットを保有することで、ネットワークの運営に参加することが可能だ。
ポルカドットのエコシステムでは、個別の独立したブロックチェーンを「パラチェーン」と呼び、パラチェーンが接続する基盤を「リレーチェーン」という。
その他の特徴
ポルカドットには、「サブストレート」という開発ツールが用意されている。開発者はサブストレートを利用することで、容易にポルカドットと互換性のあるブロックチェーンを開発することが可能だ。
また、「クサマ」という実験的なネットワークを持ち、そこではネットワークと同名の仮想通貨「クサマ(KSM)」が使用されている。
ユースケース
本格的に稼働していない現時点では、目立ったユースケースはない。しかし、本格稼働後に備え、DeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)に関連したものなど、様々なプロジェクトが進行中だ。
日本発のパブリックブロックチェーンを開発するステイクテクノロジーズも、ポルカドットのネットワークに接続するために準備を進めている。同社開発の「Astar Network」はイーサリアムと互換性があり、スマートコントラクト機能も持つ。