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ポルカドット、クロスチェーン機能を強化 通信プロトコルXCMをアップデート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

XCM v3の実装完了

暗号資産(仮想通貨)ポルカドット(DOT)のブロックチェーンは18日、ネットワーク間の通信プロトコル「XCM(cross-consensus messaging format)」のアップデートを完了した。

開発に15か月を費やした「XCM Ver.3」の実装により、ポルカドットエコシステム内の全てのブロックチェーン(パラチェーン)間の、暗号資産(仮想通貨)及びNFT(非代替性トークン)の相互運用性が強化される。

ポルカドットの共同創設者ギャビン・ウッド氏は、アップデートされたプログラムコードが、GitHub上のリポジトリに正常に統合されたと述べている。

XCMはポルカドットのネットワークに接続する個別のブロックチェーン(パラチェーン)間で、仮想通貨やNFTだけでなく、スマートコントラクトやdApps(分散型アプリ)、各種モジュール間の通信も可能にする。

出典:| Polkadot Decoded 2022

XCM Ver.3によりプログラマビリティが向上。例えば、ブリッジを使用せずにパラチェーン間の資産移動が可能になる。dAppが複数のパラチェーンに跨ってサービスを展開しやすくなる利点がある。

関連:初心者でもわかるPolkadot(ポルカドット)|仕組みと将来性を解説

ポルカドットとパラチェーン

ポルカドットとは、イーサリアムの共同創設者兼元CTOのギャビン・ウッド博士を中心に、より公平かつユーザー主権的な分散型ウェブ(Web3.0)の構築を目指すプロジェクト。Web3 Foundationが主導で開発を行う、PoS(Proof-of-Stake)系ブロックチェーン。

ポルカドットの特徴は、高度な相互運用性およびスケーラビリティを有していること。メインチェーンである「リレーチェーン(Relay Chain)」、および「パラチェーン(Parachain)」と呼ばれるシャードチェーンを中心とした独自のネットワーク構造を有す。

Parachains infoの統計によると、執筆時点でポルカドットのパラチェーンは33種類あり、128トークンが取引されている。代表例は、リキッドステーキングなどDeFi(分散型金融)ハブ機能を有すAcala、Web3ゲームAjuna Network、国内初のスマートコントラクトハブAstar Networkなど。DotMarketCapによると、ポルカドットエコシステム全体の時価総額は少なくとも1,500億円以上計上されている。

ポルカドットのネイティブトークンDOTはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の下落に伴い前日比-5%で取引されており、XCM v3実装の影響は受けていないもよう。DOTの時価総額は執筆時点に8,400億円で、仮想通貨市場12位にランクしている。

関連:Astar渡辺創太が「Startale Labs」設立、アジアを代表するweb3企業目指す

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