控訴動議の法的要件が不十分
暗号資産（仮想通貨）XRPの有価証券問題をめぐり、米リップル社と米証券取引委員会（SEC）の係争が続く中、重要な動きが見られた。裁判所は3日、SECが申請した中間控訴の動議（申し入れ）を拒否した。このニュースを受け、仮想通貨XRPの価格は一時前日比で約6%上昇した。
7月の判決で、トーレス判事は、リップル社がXRPを機関投資家へ直接販売したことは、連邦証券法に違反するものだとした。一方で、個人投資家への間接的な販売（交換所を通じたものなど）については違反ではないとの見解を示した。この点が、今回の中間控訴の動議のキーポイントとなっていた。
SECはこの部分に焦点を当て、「個人投資家への販売が投資契約に該当するか」について中間控訴により議論を深めたいとしていたが、これが認められなかった。
3日付けの裁定文書によると、米連邦地裁判事アナリサ・トーレスは、「SECが控訴動議の法的要件を満たしていない」と指摘している。加えて「SECは、法の解釈において主要な問題を提出し、または著しい意見の相違が存在するとの強い根拠を示すべきだった」との指摘があった。
なお、SECとリップルの訴訟はまだ終結していない。トーレス判事は、まだ解決すべき問題が残されていると指摘し、次の審理日を2024年4月に設定。さらに、SECは2023年12月4日までに、別途、範囲の限定的な動議を提出することができる。
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