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トランプ大統領、クラリティー法成立なら仮想通貨売却益の納税延期も

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • クラリティー法案成立で資産売却で税優遇の可能性
  • 倫理条項が包括法案成立の鍵に

税優遇の構図

米上院で交渉されている「クラリティー法」に、大統領への資産売却義務を盛り込んだ倫理条項が成立すれば、トランプ大統領が税制上の恩恵を受ける可能性があることが7日、ブルームバーグの報道で明らかになった。

トム・ティリス上院議員とルーベン・ガレゴ上院議員がまとめた倫理条項案は仮想通貨関連事業からの売却を大統領に義務付ける内容だが、大統領の同意はまだ得られておらず、交渉が続いている。

関係者によると、強制的な売却は連邦税の納付を数年間、場合によっては無期限に延期できる仕組みになる可能性がある。売却で得た資金を新たな投資に回し、死去まで保有を続けた場合、その差益には課税されないという。

ただし、こうした税優遇の仕組みがなければ、トランプ大統領は資産の取得価格と売却価格の差額に対し、20%の資産売却益税を即時に納める必要が生じる。

この倫理条項をめぐる協議は、長らく停滞していたクラリティー法の超党派合意を成立させる核心部分とされるものだ。ジョン・スーン上院院内総務ら共和党上院幹部は、週末の夏季休会入りを控え、法案の手続き投票を早期に行うよう求めているという。

関連記事:停滞中の米クラリティー法案、トランプ政権が倫理規定協議に着手

停滞中のクラリティー法案を巡り、ホワイトハウスが倫理規定の妥協案協議に着手した模様。休会入りが迫る中、採決の行方は仮想通貨市場の規制環境に影響を与える可能性がある。

他閣僚との違い

今回の要求は、トランプ大統領にとって新たな制約となる。ハワード・ラトニック商務長官やスコット・ベッセント財務長官ら他の政権高官は、公職就任にあわせた資産売却時に資産売却益税を回避できる特別税制をすでに利用済みだが、大統領本人は現職中に資産を売却する義務を現時点で負っていない。

トランプ大統領は、自身と息子らが関与する仮想通貨企業ワールドリバティファイナンシャルの主要投資家でもある。トランプ氏の関連会社DTマークスデフィが同社の38%の株式を保有しているという。

なお、7月に公開されたトランプ大統領の年次資産公開報告書では、2025年の仮想通貨・ミームコイン関連事業からの収益が少なくとも12億ドル(1,950億円相当)に達していたことが既に明らかになっている。今回ブルームバーグが報じた税優遇の枠組みは、この既報の収益とは別に、売却時の税負担そのものに焦点を当てた新たな内容となる。

関連記事:米上院議員が汚職阻止法案提出、トランプ大統領の仮想通貨収益に矛先

米上院のシューマー氏が大統領汚職を防ぐ新法案を提出した。トランプ大統領一族の仮想通貨事業による巨額利益も問題視されており、市場参加者は法案の行方を見極める必要がある。

今回の倫理条項案には、司法省が執行を見送った場合に州司法長官が提訴できる規定も含まれている。トランプ大統領の同意を得られるかどうかは不透明なままで、上院の休会入りを目前に控え、法案の行方は流動的な状況が続く見通しだ。

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