5万ドル台回復のビットコイン「トレンド転換」なるか SANDなどメタバース関連銘柄に資金流入
仮想通貨市況
24日の暗号資産(仮想通貨)市場。 ビットコイン価格は、前日比+5.1%の585万円(51,110ドル)まで上昇した。
第2関門のトレンドライン上抜けで勢い付いた。相関強める米株式市場のほか、ローソク足やMACDなどでも複数の買いシグナルが出ていた。
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ここ数週間は連れ安も多く見られたことから、年末年始の米株式市場の値動き次第になりそうではあるが、52,000ドルのレンジ上限(①)や53,000ドルのレジスタンスライン(上値抵抗線)を立て続けにブレイクできれば、目先の「トレンド転換」を判定可能な根拠は増えそうだ。
また、オシレーター系のテクニカル指標であるフィッシャートランスフォーム(Fisher Transform)が偏差-2.0に達し、買いシグナルを示したことがわかった。価格をガウス正規分布に変換するもので、トレンド転換点の目星を付けるのに役立つ。
同指標が-2.0まで下がるのは18年12月以来、約3年ぶり。ビットコイン価格は、仮想通貨バブル崩壊からBCHハッシュ戦争の影響で、17年12月の1BTC=19,500ドルから1BTC=3,100ドル台まで大幅下落した末、大底を付けた。
その前は、1BTC=2ドルで取引されていた2011年10月で、その後底打ち反転している。
デリバティブ(金融派生商品)市場では、投資家のセンチメント改善に伴い、先物市場のFundingRate(資金調達率)は回復傾向にある。 現在のところ、BinanceやByBitよりも、FTXとDeribitの方が積極的だ。
Arcane Researchの報告によると、OI(未決済建玉)も急回復している。暴落直後の12月5日に186,000BTCだったが、12月20日時点で226,000BTCまで増加した。
ファンディングレートとは
暗号資産(仮想通貨)先物市場のポジション保有コストのこと。ポジションを保有し続ける限り掛かるコストを指しており、ファンディングレートの偏りは、すなわちポジションの偏りを示唆している。
暗号資産投資会社CoinSharesの最高戦略責任者(CSO)であるMeltem Demirors氏は、12月上旬の大幅下落について、「BTC半減期後の4年周期サイクルへの意識、より高度な資産クラスになるに従ってマクロ市場との相関性が高まったこと(米株リスクオフ連動)、2022年に向けた機関投資家のポジション調整、及びポートフォリオのリバランスに伴う売り」などの影響を挙げた。
アルトコイン市場の動向
個別銘柄では、24日にかけてメタバース関連が再び高騰。
ディセントラランド(MANA)が前日比+15.4%、ザ・サンドボックス(SAND)が前日比+21.8%となったほか、国内にも上場するエンジンコイン(ENJ)が前日比+8.6%となるなどセクター全体で循環物色された。
世界4大会計・コンサルティング会社の一つ、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が、NFTを利用したメタバース(仮想空間)ゲーム「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」のバーチャル土地(ランド)購入について、親会社Animoca Brandsが発表したことなどが材料視された。
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α版のテスト期間がクローズされ、ローンチ前のβ版に向けた新しいフェーズが始動することになることからも思惑買いが入りやすい。
10月29日に米Facebookが社名を「Meta」に変更したことを皮切りに、ブロックチェーン業界でもメタバース関連プロダクトが動意付いている。
11月2日には、ソフトバンクグループの投資ファンドが、The Sandboxの9,300万ドル(約100億円)規模の資金調達を主導。11月23日には、スポーツブランド最大手アディダスとの提携を発表し、大きな反響を呼んだ。
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