ツイッター、仮想通貨を収益の支払いに試験導入へ
仮想通貨の特性を活用
金融インフラを提供するIT企業「Stripe」は22日、ツイッター上での収益を暗号資産(仮想通貨)で受け取れる機能を発表した。
まずはユーザーを限定してサービスの実験を開始し、最初はステーブルコイン「USDC」に対応。手数料や処理速度、ウォレットの互換性を考慮し、イーサリアム(ETH)のスケーリングソリューション「ポリゴン(MATIC)」のネットワークをサポートする。今後は対応する銘柄を増やしていく計画だとした。
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現在ツイッターでは、Stripeの「Stripe Connect」というプロダクトを介して、「チケット制スペース」や「スーパーフォロー」などの機能を活用して法定通貨で収益を受け取れるようになっている。今回発表した機能は、Stripe Connectを仮想通貨に対応させることで実現するという。
Stripe Connectは70超の国の現地通貨に対応し、サポート拡大を続けているが、決済システムが地域によって多様なため、現在も利用できない国があるとStripeは説明。この問題を解決するために、仮想通貨を活用した方法を模索してきたと述べている。
今回の発表はツイッターでの利用がメインとなっているが、ツイッターはあくまで「最初のパートナー」と説明しており、今後は導入を拡大していく計画。サービス開始後ユーザーは、メタマスクやコインベースウォレット、Rainbowといったウォレットに収益を支払ってもらうことを選択できるようになるとした。
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各プラットフォームはこの機能を導入する際、コードを変更したり、仮想通貨を保有・送金する必要はないという。仮想通貨に関連する複雑な作業はStripeが担うと説明している。
ツイッター社でクリエイター向けのプロダクトを担当するチームの責任者は、今回の発表に以下のようにコメントを寄せた。
ツイッターは「いま何が起きているか」について人々が対話をする場所。我々は、クリエイターが対話を通し、新しい方法で収益を得たり、ユーザーとつながったりできるようにサポートしてきた。
Stripeの新しい機能を導入し、仮想通貨で支払いを行えるようになることで、クリエイターの選択肢が増えることを楽しみにしている。
今後については、数週間の内に仮想通貨支払い機能を他のプラットフォームにも共有したいと説明。また、今年の終わりまでには、120カ国以上でこのサービスを利用できるようにする計画だとした。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します